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パラメータや盤面を変更したゲームの必勝戦略と計算複雑さ

研究課題

研究課題/領域番号 23K11380
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分62040:エンタテインメントおよびゲーム情報学関連
研究機関電気通信大学

研究代表者

武永 康彦  電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (20236491)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
キーワードゲーム / パズル / 計算量 / アルゴリズム / グラフ / 計算複雑さ / 必勝戦略
研究開始時の研究の概要

ゲームやパズルにおいては、ピースの種類、勝利するための条件、盤面のサイズや形状など、種々のパラメータや条件がそのゲーム固有の性質を生み出している。また、盤面の形状をグラフと考えることにより、様々な形状のグラフの上でプレイ可能なものとして一般化できるゲームが多く存在する。本研究では、様々なゲームについて、これらの条件や盤面の形状を変更することがその必勝戦略や必勝性判定問題の計算複雑さにどのような影響を及ぼすかを解明することにより、ゲームの本質的な難しさがどのような点にあるのかを明らかにすることを目指す。

研究実績の概要

盤面を変更したゲームの必勝戦略については主に、ともに古くから遊ばれているボードゲームである、うさぎと猟犬、チャイニーズチェッカー(ダイヤモンドゲーム)の2つについて研究を行なった。
うさぎと猟犬とは、2人のプレイヤーがうさぎ側と猟犬側に分かれて対戦するゲームである。3匹の猟犬で1匹のうさぎを捕まえることができれば猟犬側の勝利となり、猟犬は後ろの頂点に戻れないためうさぎを捕まえることができなくなればうさぎ側の勝利となる。通常の盤面は11頂点のグラフであるが、本研究では、その盤面を拡張し、幅と高さを任意の値とした盤面、さらに頂点間の接続関係も変更した盤面の2種類の盤面を考え、猟犬の数も自由に決められるものとして研究を行なった。その結果、2種類の盤面において各プレイヤーが必勝となるための猟犬の数と盤面の幅の関係を示し、それぞれの場合について必勝戦略を明らかにした。
チャイニーズチェッカーは通常は対戦ゲームであるが、本研究ではすべての駒をゴールのマス(頂点)に最小手数で移動させることを目的とする1人用ゲームとして扱う。ゲームの盤面を任意のグラフとした、グラフ上の1人用チャイニーズチェッカーについて研究を行なっている。その最小手数を求める問題は一般にNP完全であることを以前に示しているが、盤面のグラフの形に制限を加えた場合について、本年度は盤面がパスである場合について研究を行なった。パスの端からある頂点までの部分が目的とする駒の配置となった場合、残りの部分も目的の配置にするために必要な駒の動きについて、その境界となる辺を越える駒の移動を、境界を越えない同手数以下の移動に変換できることをいくつかの場合について明らかにした。これらは計算量の解明に向けて有用な性質であると考えられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

グラフ上の1人用チャイニーズチェッカーについて、単純なグラフでも扱いが難しいことが研究を進める上で判明し、そのため関連する研究が想定より進んでいない。

今後の研究の推進方策

ゲームのパラメータを変更した場合の必勝戦略や計算複雑さについては、従来から研究を行なってきた1人用ぷよぷよについて研究を進めている、盤面の幅と使用するピースの色数をパラメータとして変更した場合の最大連鎖数判定問題について、多項式時間で解けるかNP完全かがこれまで明らかにされていない場合を扱う。まずは、パラメータの値がともに小さい場合から着手し、どのような場合に多項式時間で解くことができるか、計算困難性が生じる境界を明らかにすることを目指す。
盤面をグラフとして一般化したゲーム・パズルについては、まず1人用チャイニーズチェッカーについて、現在進めている手法で盤面がパスの場合を解明できるか検討し、可能であればその研究を進める。また、盤面となるグラフ族を制限した場合についても、どのようなグラフを扱うべきかを検討した上でアルゴリズムや計算困難性の解明を進める予定である。うさぎと猟犬については、今後は個々のグラフでを扱うのではなく、グラフの持つパラメータにより必勝条件を表せないか検討する。
また、以前から研究を行なっている、グラフ上のペグソリティアの駒の動きに制限を設けて通常のペグソリティアを表せるようにした一般化ペグソリティアや、cops and robbersの変種ルールについても、少なくともこのうち一方について研究を深めて行く。盤面となるグラフの形状について、比較的簡単な構造のものから始めて、必勝戦略に関する研究を行なう。
他にもゲーム・パズルの計算困難性を明らかにする研究を進めており、現在着手しているものについて完成させ、他の興味深いゲームについても同様の研究を行っていく。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 一人用ダイヤモンドゲームにおける最小手数について2024

    • 著者名/発表者名
      豊永桂輔、武永康彦
    • 学会等名
      2024年電子情報通信学会総合大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 様々なグラフ上での「うさぎと猟犬」の必勝性について2024

    • 著者名/発表者名
      橋本悠希、武永康彦
    • 学会等名
      2024年電子情報通信学会総合大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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