研究課題/領域番号 |
23K11430
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63020:放射線影響関連
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
小池 学 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子医科学研究所 重粒子線治療研究部, 上席研究員 (70280740)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | Ku70 / ku70 / DSB / NHEJ |
研究開始時の研究の概要 |
超高齢化社会を迎えた我が国では、加齢影響の解明は重要な課題である。放射線誘発DNA二本鎖切断損傷(DSB)は最も危険な傷で、主にKu依存的な非相同末端結合(NHEJ)機構が修復する。本研究では、Kuの機能に対する加齢影響を調べるために、放射線感受性の異なる組織特異的にKu70を欠損する新規モデルマウスを開発し、解析を行う。
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研究実績の概要 |
放射線は細胞の中のDNAを損傷し、がんや遺伝病等を誘発する可能性がある。従って、医療放射線や原子力災害等に起因する放射線の人体への影響の解明は重要な課題である。がんなどの病気になる可能性は加齢により増加する。超高齢化社会を迎えた我が国では65歳以上の高齢者人口の割合は約30%を占め、その割合は年々増加している。一方、重粒子線治療をはじめとする放射線治療の技術革新の結果、新たに保険収載される対象疾患が増えてきている。また、その他のがんに対する治療への適応拡大が期待されていることから、QOLの高い先端放射線治療を受ける患者数は益々増加すると予想されている。従って、放射線に対する加齢影響の解明は重要な課題である。放射線が誘発するDNA二本鎖切断損傷(DSB)は最も危険なDNAの傷で、ヒトやマウスの組織を構成する細胞では主にKu依存的な非相同末端結合(NHEJ)機構が修復すると考えられている。本研究では、Kuの機能に対する加齢影響を調べるために、新規モデルマウスを開発する。そして新規モデルマウスの放射線高感受性加齢モデルとしての有用性を検証すると共に、Kuの機能に対する加齢影響をマウスや細胞を材料に解析する。令和5年度は、放射線感受性の異なる2つの組織に注目してモデルマウスの作成をそれぞれ進めた。また、放射線高感受性組織と放射線抵抗性組織に由来する細胞の培養実験や分子細胞生物学的な実験の条件検討を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
所属機関のリストラによる影響もあり、研究に使用する実験動物の外部機関からの導入のための各種事務手続きに想定以上に時間がかかったしまったことからモデルマウスの作出計画や照射実験などに遅れが生じたので、研究の進捗はやや遅れているとした。
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今後の研究の推進方策 |
計画にそって研究を実施する。まずは、遅れが生じているモデルマウスの作出などを優先的に進める予定である。
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