研究課題/領域番号 |
23K11483
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64020:環境負荷低減技術および保全修復技術関連
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研究機関 | 大阪産業大学 |
研究代表者 |
藤長 愛一郎 大阪産業大学, 工学部, 教授 (40455150)
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研究分担者 |
岸本 直之 龍谷大学, 先端理工学部, 教授 (00293895)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 微生物燃料電池 / 数理モデル / 最大電力 / 内部抵抗 |
研究開始時の研究の概要 |
微生物燃料電池は,廃水中の有機物を分解して電力を得るが,得られる電力が小さく,実用化が難しい状況にある。そこで本研究では,最大電力を得るために,独自に開発した内部抵抗を連続測定する方法を利用して,発電を阻害する「内部抵抗」の原因を特定し定量する。そして,数理モデルを用いて,その内部抵抗を最小化するための方法を検討する。その後,内部抵抗の最適な低減対策として,並列と直列接続の組み合わせ,負極への有機物の供給,電極間の膜の汎用化や吸着担体を使用した実験を行い,効果を確認する。最後に,実廃水を用いた連続処理をすることで,この電池を廃水処理システムの一つとして適用できることを示す。
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研究実績の概要 |
微生物燃料電池 (MFC) には他の電池には見られない内部抵抗があるため,潜在的な電気量を十分に得ることが難しい。そこで,本研究では,独自の数理モデルを構築して内部抵抗を最小化する条件を見つけ,最大電力を推定し,それを実証することを目的としている。そこで、まず、MFCの内部抵抗を把握することを目標として、一年目(2023年度)に内部抵抗の原因特定を把握するための実験を実施した。以下に実施した実験を記述する。 (1) 内部抵抗の連続測定 2022年度に,無負荷(開回路)電圧と負荷(閉回路)電圧の比から計算して内部抵抗を求める方法(以下、一点法と呼ぶ。)の有効性を確認した。そこで2023年度にこの一点法を用いて、各実験条件における内部抵抗を連続測定して時間変化を求め、その条件の有効性を調べた。その結果、土壌MFCおよびたい肥MFCの内部抵抗は、並列接続の場合は10Ω程度と単独(10~40Ω)より小さく,直列接続した場合は45Ω程度と大きくなった。 (2) 交流インピーダンス法による内部抵抗の測定 内部抵抗の測定方法の一つとして、その有効性を確認した交流インピーダンス法を用いて、MFCを継続的に測定した。その結果、内部抵抗の原因となる水溶液の抵抗,および電極上の化学反応(活性化)による損失が測定でき,さらに濃度損失も測定できる可能性が示された。そこで,この方法で内部抵抗の内訳を明確にして,最も大きい内部抵抗の低減対策を重点的に行う。実験の結果、土壌MFCは56日目で開回路電圧が0.8Vの時,内部抵抗は83Ωだった。この時の内部抵抗の内訳は、電荷移動抵抗(電極上での化学反応)が55Ωで、水溶液抵抗が29Ωとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
一年目(2023年度)に3年間の研究計画の予定通り、内部抵抗の原因を特定するための実験を実施した。また、 交流インピーダンス法による内部抵抗の測定をMFCを56日間にわたって計測することが出来た。これらのことにより、内部抵抗が大きくなる場合の原因について、ある程度把握できた。
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今後の研究の推進方策 |
今後、 数理モデルによる内部抵抗の最小化をするために、数値モデルの調整,パラメーター(拡散層厚や有機物濃度など)の設定と試算を行う。そして,内部抵抗が最小になる条件を検討し,電力が最大になる対策方法を考える。そして、対策を実証する実験を行い,効果を確認する。現状では、負極への有機物の供給促進と正極への活性炭などの吸着材を用いた実験が有効であると考えている。
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