研究課題/領域番号 |
23K11516
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64040:自然共生システム関連
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研究機関 | 千葉県立中央博物館 |
研究代表者 |
坂田 歩美 千葉県立中央博物館, その他部局等, 研究員(移行) (40597324)
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研究分担者 |
宮 正樹 千葉県立中央博物館, その他部局等, 研究員(移行) (30250137)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 環境DNA / 樹幹流 / 地衣類 / 樹上生物多様性 |
研究開始時の研究の概要 |
従来法では把握することが困難だった樹上生態系の網羅的把握を迅速かつ低コストで実現するため,樹幹流を利用した生物多様性モニタリング法の基盤技術開発を目的とする。技術開発にあたっては近年著しい発展を遂げている環境DNAメタバーコーディング法を応用し,目視観察が容易な地衣類をモデルに用いることで,本モニタリング法の性能 (再現性) を検証する。予備的研究の結果,新たに浮き彫りになった技術的課題を解決することにより,本格的適用を目指した調査法と実験法の基盤技術を確立する。また,地衣類以外の樹上生多様性モニタリングについても予備的解析を行い,樹上生態系の包括的把握の可能性を探る。
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研究実績の概要 |
樹幹流を利用した生物多様性モニタリング法の基盤技術開発を行うことを目的として本研究を実施した. 本研究では樹幹流の回収方法を開発し,その性能を検証するために,回収した樹幹流に含まれる樹上生物のDNAをテンプレートにして地衣類のメタバーコーディング解析を行った.目視で確認した樹上に生育する葉状地衣の種数および種組成とメタバーコーディング解析の結果を比較し,その結果,目視で観察した葉状地衣7種中,6種を検出することに成功した.さらに,目視では確認できなかった葉状地衣2種を検出できたことは,本モニタリング法の有用性を示唆している.この研究成果を第6回環境DNA学会九州大会でポスター発表すると共に,国際誌 MethodsX に投稿し,論文が受理された. 予備的研究の結果,新たに浮き彫りになった技術的課題を解決するために青葉の森公園(千葉市)で回収した樹幹流を用いて環境 DNA の抽出法の違いとライブラリー調整法についての影響をメタバーコーディング解析の結果により検討した.また,本モニタリング法の性能を検証するために,千葉県内では地衣類の多様性が高い千葉東大演習林で樹幹流の回収を2回実施した。さらに,千葉県とは異なる地衣類相の屋久島において,地衣類の分布調査と本モニタリングを実施するために必要な予備調査を実施した.それと並行して,プライマーの設計・開発とデータベース用のリファレンス配列取得のために,地衣類の採集を東大演習林など千葉県各地で行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
生物多様性モニタリングに適した樹幹流回収方法を確立することができた.この研究成果により,これまで困難であった樹上生物多様性モニタリングを迅速かつ簡便に実施することが実現可能となった.また,その他の基盤技術開発についても実験は概ね順調に進んでおり,論文化も並行して進めている.
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今後の研究の推進方策 |
今後は実験法の基盤技術確立を目指し,プライマーの設計・開発やライブラリー調整法の改良を行う.また,本モニタリング法の性能を検証するために,千葉東大演習林や屋久島でサンプリングを実施する.さらに,天候に依存しない調査法の開発を実施するとともに,地衣類以外の分類群についても,本モニタリングの実証試験を行う.
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