研究課題
基盤研究(C)
タイ政府が行う「優良農民表彰」は、自給自足的「充足経済」(足るを知る経済)に沿う農民の生業・生活を理想とする保守的イデオロギーを具現化する。一方、現実には、農民の経済水準が向上し、現代的な消費生活を送るようになっている。しかし、「優良農民表彰」は、未だに農民から非常な栄誉と敬われている。このズレを、文化の政治として分析する。資料調査・メデイア分析・聞き取り・現地調査をくみ合わせて、以下のような項目について調査研究を行う:「優良農民表彰」制度と運用の全体像、投影された農民像、受賞事例のタイプ分け、受賞事例のケーススタディ、受賞者・周辺の農民の対応。