研究課題/領域番号 |
23K11590
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
浅羽 祐樹 同志社大学, グローバル地域文化学部, 教授 (70403912)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 分極化 / イデオロギー的分極化 / 感情的分極化 / 韓国政治 / 政党政治 / 代議制民主主義 |
研究開始時の研究の概要 |
政治における左右(日本だと保守/リベラル)の「分極化」は先進民主主義諸国で進んでいる。韓国も例外でなく、保守/進歩の距離はますます拡がり、互いに敵対視するほど深刻である。時系列比較・多国間比較を通じて、「2020年代・韓国」の「分極化」の特徴を総合的に描き出す。「分極化」の進展が政党政治や代議制民主主義にとって危機なのかは、世界各国で政治的にも重要な課題である。
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研究実績の概要 |
本研究は、政治における左右の分極化が先進民主主義諸国で進展しているなか、時系列比較・多国間比較を通じて、「2020年代・韓国」における保守/進歩の分極化の特徴を総合的に描き出すことを目的にしている。究極的には、分極化の進展が政党政治や代議制民主主義にとって危機になるのかについて検討する。 初年度である今年度は、分極化が進展している事例を対象にした先行研究を渉猟することで、「イデオロギー的分極化」「感情的分極化」それぞれに関する理論的展開、操作化・測定などの標準的な方法論、各国の現状などを把握し、2年目以降に韓国事例を分析する上での理論的・方法論的な土台を構築した。 成果は次のとおりである。第1に、第3点に関連して主宰したクローズドの研究会において、理論的サーベイと事例研究について報告することで、さまざまな分野の専門家からフィードバックを受けた。特に、同じ分極化について研究を進めている社会学者(春木育美・聖学院大学政治経済学部教授)からの助言は貴重であり、学際的な協働と、政治学の独自性について再考する機会になった。 第2に、同志社大学法学部で「現代政治特殊講義-3(韓国政治)」について講じるなかで、受講生からフィードバックを受けた。それと並行しながら、単著『比較のなかの韓国政治(仮)』全15章のうち7章分の草稿を執筆した。順当にいけば、2024年12月末までに刊行できる予定である。出版社は確定している。 第3に、試論的ながら、以下の2本(浅羽祐樹「「韓国の政治は不安定?-韓国政治の仕組み」浅羽祐樹編『これだけは知っておきたい韓国のこと(仮題)』法律文化社、2024年9月刊行予定;浅羽祐樹「分極化する韓国政治」浅羽祐樹編『韓国とつながる(仮題)』有斐閣、2024年12月)を出版に向けて入稿した。いずれも「韓国学」に関する教科書であり、広く一般読者に読まれることが期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
先行研究のサーベイを予定どおりに行うことができたため。
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今後の研究の推進方策 |
2年目は韓国事例の実証に本格的に着手する。2024年4月に実施された総選挙の結果、「与小野大」国会(分割政府)が続くことになったなか、尹錫悦大統領と保守与党「国民の力」と、進歩野党「共に民主党」の間の「イデオロギー的分極化」はますます深刻化するものと予想される。 代表者は、2024年4月から2025年3月までの1年間、同志社大学在外研究員として統一研究院(韓国政府の政策シンクタンク)に在籍していることもあり、インタビュー調査も精力的に実施する。
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