研究課題/領域番号 |
23K11701
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80040:量子ビーム科学関連
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
大塚 崇光 宇都宮大学, 工学部, 助教 (30815709)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | レーザー航跡場加速 / プラズマ電磁波源 / テラヘルツ電磁波 / テラヘルツ加速 / プラズマ |
研究開始時の研究の概要 |
高強度レーザーによって生成されるガスプラズマからラジアル偏向のテラヘルツ電磁波が放射される.近年,テラヘルツ加速の原理実証が行われており,レーザー生成ガスプラズマから放射されるラジアル偏向テラヘルツ電磁波もその候補となり得る.先行研究によってプラズマ電磁波源の放射角度分布や偏向について明らかにされ,電磁波放射の物理機構に関してもいくつかの理論が提案されているが,未だ説明ができていない部分が多い.本研究では,プラズマから放射される電磁波の放射機構,特に電磁波の周波数,偏向を決めるパラメータを解明し,テラヘルツ加速器への応用展開が可能であるかに関して調査する.
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研究実績の概要 |
レーザー航跡場による電子源とプラズマ電磁波源によるテラヘルツ加速器の実現を目指し研究を行っている.超短パルスレーザーによって励起したプラズマからテラヘルツ電磁波が放射される.放射角度分布や偏波特性などが報告されているが,その詳細を表すモデルは示されていない.本研究ではテラヘルツ加速器に利用する高出力電磁波源を開発するため,プラズマに外部電場を印加しその特性を調べ,放射モデルを構築することを目標としている. 超短パルスレーザーによって中性ガスをプラズマ化し電磁波を観測した.また,パルス電源によって外部からプラズマに電場を印加し電磁波を観測し,その特性を調べた.電場非印加時及びレーザー進行方向に外部電場を印加した場合にはラジアル偏波の電磁波が放射され,レーザー進行方向に垂直な方向に電場を印加した場合は印加した電場の方向の直線偏波の電磁波となる.また,電磁波の強度は,外部電場の二乗に比例することを確認した.これは先行研究と矛盾しない. これまでに検波器を用いた電磁波強度の計測装置の構築を完了している.プラズマ密度やレーザーのパラメーターとの関係を明らかにし電磁波放射のモデルを構築するため,計測装置の構築を開始した.また,電磁波の時間波形計測を行うための計測手法として THz-TDS や FTIR に関して検討を開始した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
超短パルスレーザーによって生成したプラズマからの電磁波を観測し,くわえて外部電場を印加することで強度が増加することを確認した. プラズマから放射される電磁波の特性の詳細な計測,プラズマパラメータやレーザーのパラメーターとの関係を明らかにすることを目標としていたが,パルス電源装置及びレーザー装置の不良によって設定した目標を達成できていない.
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今後の研究の推進方策 |
これまでに検波器を用いた電磁波強度の計測装置の構築は完了している.プラズマから放射される電磁波の詳細な特性を明らかにするためには時間波形の計測が必要である.THz-TDSやFTIR 等の計測手法を検討し,適切な計測装置を構築する.また,プラズマ密度やレーザーのパラメーターとの関係を明らかにするため計測装置を構築する.これらの計測装置によってプラズマから放射される電磁波の特性の詳細な計測を行い電磁波放射モデルの構築を目指す.
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