研究課題/領域番号 |
23K11730
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90010:デザイン学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
伊藤 翼 慶應義塾大学, システムデザイン・マネジメント研究科(日吉), 特任助教 (30973614)
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研究分担者 |
白坂 成功 慶應義塾大学, システムデザイン・マネジメント研究科(日吉), 教授 (00588741)
鳥谷 真佐子 慶應義塾大学, グローバルリサーチインスティテュート(三田), 特任教授 (90420819)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 嗅覚トレーニング / システムデザイン / コミュニケーションデザイン / デザイン思考 / システムズエンジニアリング / デザイン方法論 / デザイン学 |
研究開始時の研究の概要 |
嗅覚は加齢と共に機能が低下する器官である。嗅覚の機能が低下すると、異臭に鈍感になって危険を察知できなくなったり、味覚への影響から食欲が低下し、健康を害したりする。安全や寿命にも関わる重要な感覚であるにもかかわらず、嗅覚は機能低下を自覚しづらいという問題がある。嗅覚の治療として、嗅覚トレーニングがある。しかしトレーニングは続けることが難しいことが課題である。本研究では、嗅覚低下を予防する継続可能なトレーニング手法を設計する。
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研究実績の概要 |
・香りを媒介としたゆるやかなコミュニケーションを実現する電話型嗅覚トレーニングデバイス”Scentignal”の開発を行い、2023年にイタリア・ミラノで開催された展示会 Milan Design Week 2023にて展示を行った。”Scentignal”は二者間で香りを送り合うことを可能とするデバイスとなっており、香りの送り合いによるコミュニケーションは嗅覚トレーニングの継続性に寄与するのではないか、という仮説を検証するために開発した。 ・日本創造学会第45回研究大会にて「嗅覚低下予防を目的とした 嗅分行動の継続を促す体験の設計手法の提案」として嗅覚トレーニングを継続させるための設計手法に関する研究結果の発表を行った。 同発表では、嗅覚トレーニングを継続させるための手法の検討を行い、それを実装したデバイスの開発を報告した。また開発したデバイスをMilan Design Week 2023に出品し、来場者に対してアンケート調査を実施した結果、提案手法が嗅覚トレーニングの継続に有効である、という示唆を得たことを報告した。 ・慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート2040独立自尊プロジェクトと三菱地所株式会社が、横浜みなとみらいにあるランドマークプラザにて、2023年10月20日から22日の3日間に渡って実施したイベント「2040クエスト 未来への挑戦者たち」に、嗅覚トレーニングデバイス”余薫”、”Scentignal”の展示と、嗅覚機能の低下に対する関心誘起を目的とした嗅覚インスタレーション作品”カギワケノモリ”を制作し、展示を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
嗅覚トレーニングの継続性に着目したトレーニング用のデバイスの開発に遅れが出ている。当初想定していた仕様では被験者のN数の確保が難しいことがわかり、仕様変更が発生しているが、現時点では仕様が確定できていないため。今年度、仕様の確定及び被験者を集めを早急に行う。
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今後の研究の推進方策 |
嗅覚トレーニングの継続性に着目し、トレーニング用の簡易型デバイスの開発及び量産を実施予定。 被験者を広く募り、量産したデバイスによって嗅覚トレーニング持続に寄与するかどうかを確認する実験を行う。
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