研究課題/領域番号 |
23K11800
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
山口 陽平 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (40831912)
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研究分担者 |
金子 智之 旭川医科大学, 医学部, 助教 (80638643)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | メカノバイオロジー / 静水圧 / 心筋細胞 / 静水圧負荷 / 血圧 |
研究開始時の研究の概要 |
心臓は収縮・弛緩を繰り返しており、それに伴うダイナミックな血行力学的負荷が心筋細胞に作用している。近年、伸展やずり応力といった機械刺激による心筋細胞の形態や機能への影響が明らかにされてきた。その一方、血圧変動環境で心筋細胞動態を観測することが難しいため、リズミカルに変動する血圧が心筋細胞の生理的収縮機能にどう影響しているかは未だ明らかではない。本研究では、生理的血圧レベルの静水圧負荷状態で細胞を観察できる顕微鏡を開発し、静水圧負荷時に電気刺激で拍動する心筋細胞動態の可視化に挑戦する。よって、血圧由来の静水圧負荷による心筋細胞動態の修飾メカニズムを解明する。
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研究実績の概要 |
心臓は収縮・弛緩を繰り返しており、それに伴うダイナミックな血行力学的負荷が心筋細胞に作用している。近年、伸展やずり応力といった機械刺激による心筋細胞の形態や機能への影響が明らかにされてきた。その一方、血圧変動環境で心筋細胞動態を観測することが難しいため、リズミカルに変動する血圧が心筋細胞の生理的収縮機能にどう影響しているかは未だ明らかではない。そこで、本研究では、生理的血圧レベルの静水圧負荷状態で細胞を観察できる静水圧顕微鏡の開発に着手し、一定静水圧を加えた状態で、心筋細胞動態および心筋細胞のカルシウムトランジエントの計測が可能なシステム構築に成功した。そのシステムを用いて、圧誘発性に収縮力の増大反応が認められ、それが細胞内カルシウム濃度の変化によって生じていることが明らかとなった。さらに、機械受容チャネル阻害剤を使用して、その反応が打ち消されたことから、心臓の機械受容チャネルを介したカルシウムの流入が圧誘発性収縮力増大反応に関わっていることが明らかになりつつある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
静水圧負荷装置の開発が想像以上に進み、静水圧負荷環境での心筋細胞動態とカルシウムハンドリングの観測という令和6年度以降の計画に着手し、その成果が出てきたため、当初の計画以上に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
圧誘発性収縮力増大反応への機械受容チャネルの関与が明らかになったきたが、機械受容チャネルの中のどの種類のチャネルが関与しているかを薬理学的阻害実験や分子生物学的阻害実験を行い、より具体的に明らかにしていく予定である。さらに、静水圧負荷環境での心筋収縮タンパク質のリン酸化への影響についても調べる予定である。
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