研究課題/領域番号 |
23K11802
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
田渕 圭章 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 教授 (20322109)
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研究分担者 |
長谷川 英之 富山大学, 学術研究部工学系, 教授 (00344698)
鈴木 信雄 金沢大学, 環日本海域環境研究センター, 教授 (60242476)
古澤 之裕 富山県立大学, 工学部, 准教授 (80632306)
平山 順 公立小松大学, 保健医療学部, 教授 (90510363)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 超音波 / メカノセンシング / ピエゾ1 |
研究開始時の研究の概要 |
臨床において低出力パルス超音波 (LIPUS) は,骨折治療に用いられている.しかしながら,LIPUSの作用の分子メカニズムは,未だに不明な点が多い.ピエゾ1は,メカニカルストレスを感知するイオンチャネルで,様々な生命現象に関与することから,その医療への応用が期待されている.本申請では,LIPUSによる細胞分化等の機能制御においてピエゾ1がどの様に関与しているのかを,細胞,組織と動物レベルで検討する.LIPUSのピエゾ1を介した超音波メカノセンシング機構が明らかになれば,LIPUSの骨折治癒促進作用機序の解明や新規骨疾患治療への貢献に繋がる.
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研究実績の概要 |
臨床において低出力パルス超音波 (LIPUS) は,骨折治療に用いられている.一方で,この安全で有効なLIPUSの作用の分子メカニズムは,未だに不明な点が多い. 臨床で骨折治療に用いられている用超音波照射器 (セーフス,帝人ファーマ) と出力が同等の実験用超音波照射器を用いた.キンギョの再生ウロコを6穴シャーレに入れ,シャーレの下部からLIPUSを20分間1回照射した (超音波周波数: 1.5 MHz, DF: 20%,パルス繰り返し周波数: 1 kHz,出力: 30 mW/cm2).照射したウロコを一定時間15℃培養し,骨芽細胞と破骨細胞の酵素活性と網羅的な遺伝子発現解析を行った. LIPUSの1回照射により,破骨細胞のマーカー酵素TRAP活性は変化しなかったが,骨芽細胞のマーカー酵素ALP活性が有意に上昇した.LIPUSにより骨芽細胞の分化が誘導されることが明らかとなった.次世代シーケンサーを用いた遺伝子の網羅的な解析により,LIPUS照射の3,6と24時間後で数多くの遺伝子の発現が変動することが示された.現在,バイオインフォマティクスの技術を用いて,骨芽細胞の分化に関与する遺伝子を調査中である. LIPUSの作用におけるピエゾ1の役割を検討するために,ピエゾ1機能阻害条件の検討を行った.マウス骨芽細胞MC3T3-E1細胞においてピエゾ1に対するsiRNAは,そのmRNAレベルを有意に低下させたがタンパク質レベルには影響を与えなかった.現在,新たなsiRNAとゲノム編集技術を用いてピエゾ1機能阻害の条件を検討中である.他方,ゲノム編集技術を用いて超音波のメカノセンシングに関与することが報告されているFAKノックアウト細胞の構築に成功した.また,同技術を用いて熱ショックタンパク質Hsp70の核内輸送タンパク質Hikeshiのノックアウト細胞を構築した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度は,キンギョのウロコにおける低出力パルス超音波 (LIPUS) に応答する遺伝子を数多く明らかにすることができた.ゲノム編集技術を用いて,超音波のメカノセンシングに関与するFAKノックアウト細胞,また,熱ショックタンパク質Hsp70の核内輸送タンパク質Hikeshiのノックアウト細胞の構築に成功した.以上より,研究は概ね良好に進捗したと判断した.
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今後の研究の推進方策 |
R6年度,ゲノム編集やRNAi技術を用いてピエゾ1機能阻害細胞を構築し,低出力パルス超音波 (LIPUS) のメカノセンシングにおけるピエゾ1の役割を明らかにする.骨芽細胞の石灰化における関連遺伝子を明らかにする.その石灰化におけるピエゾ1の役割を調べ,LIPUSの効果におけるピエゾ1の役割を解明する.キンギョのウロコの実験系を用いて,骨芽細胞の分化に関与する遺伝子を明らかにする. 次年度の研究を実施するために以下の使用を計画している.試薬類:652千円.培養器具類:300千円.抗体類:300千円.国内旅費:200千円.人件費・謝金:200千円.その他:200千円.
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