| 研究課題/領域番号 |
23K11810
|
| 研究種目 |
基盤研究(C)
|
| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
|
| 研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
加藤 靖浩 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 訪問講師 (40398780)
|
| 研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
| 配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
| キーワード | 酸化還元評価 / グルタチオン(GSH/GSSG) / 水和構造 / 近赤外分光法(NIR) / 分子動力学シミュレーション(MD) / レドックス / 酸化還元 / 水分子 / 近赤外スペクトル / 多変量解析 / グルタチオン / アクアポリン / 近赤外分光 / 概日時計 |
| 研究開始時の研究の概要 |
生体の7割を占める「水」はどのような役割をもつのか。溶媒としての「水分子」は、バイオマーカーと言われる溶質が特定の立体的構造を形成し、生物学的機能を発現する際の要である。つまり溶媒と溶質の相互関係を可視化することが出来れば、“なぜ生命体が「水」を 必要とするのか”の問いに答えられるのではないか。
|
| 研究実績の概要 |
本研究では、水分子の構造的可視化を通じて、生体内の酸化還元バランスの重要な指標であるグルタチオン(還元型:GSH、酸化型:GSSG)の機能的構造変化を明らかにすることを目的とした。 近赤外分光法(NIR)と分子動力学(MD)シミュレーションを併用し、水和構造の違いがGSHとGSSGの識別に寄与する可能性を検証した。具体的には、1mMから10 mMのGSHおよびGSSG溶液を用い、近赤外スペクトルと多変量解析を組み合わせることで、両者の構造的および水和的特徴の違いを明確にした。
|
| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
近赤外領域の水特異的吸収帯(例:1362 nm, 1381 nm, 1578 nm, 1839 nm)の強度やシフトを指標として、両者の酸化還元状態の定量評価を実現した点は、従来のラベル化や破壊的手法に依存しない新たな評価モデルとして大きな意義がある。また、近年公開された論文(DOI: 10.1002/open.202400278)では、グルタチオンの構造変化が水分子ネットワークに与える影響を、NIRスペクトルとMDの両面から解析し、本研究の仮説を強く支持する結果が得られた。これにより、生体分子の構造状態を水の視点から評価する手法の有効性が示された。
|
| 今後の研究の推進方策 |
今後は、本手法の非破壊性・非染色性を活かし、細胞や植物といったより複雑な生体システムに対する応用実証を進める。具体的には、ヒト表皮細胞(HaCaT細胞)を対象に、酸化還元状態や浸透圧調節に関与するアクアポリン3(AQP3)の発現との相関、さらに概日リズムに沿った酸化還元動態の連続測定を試みる予定である。これにより、水の構造変化を通じて細胞内の生理的機能や時系列変化を非侵襲的に把握する技術基盤の確立を目指す。
|