研究課題
基盤研究(C)
化学療法の重大な問題である副作用は、がん治療において大きい障害になっている。この抗がん作用と副作用の諸刃の剣の問題は標的分子に作用する分子標的薬においても同様であり、支持療法を要するとともに、余儀なく治療の中断・中止に至る症例も多い。本研究では、分子標的薬を内包した経口投与可能な薬効増幅型緑茶カテキン・ナノ粒子を開発する。このナノ粒子は腫瘍に薬を送達した後、緑茶カテキンが有する抗がん作用による薬効増幅によって、副作用を発現しない量の分子標的薬でも十分な抗腫瘍効果を達成することが可能である。この薬効増幅型ナノ粒子・プラットフォームによって、有効で、且つ安全な分子標的治療の実現が期待される。