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片側に投与されたボツリヌス神経毒素の両側性鎮痛効果の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K11848
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分90120:生体材料学関連
研究機関岡山大学

研究代表者

山本 由弥子  岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (20403496)

研究分担者 松香 芳三  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (90243477)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2026年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワードボツリヌス神経毒素
研究開始時の研究の概要

難治性の神経障害性疼痛の治療においてボツリヌス療法をエビデンスに基づいた治療法として確立し、副作用のない効果的なボツリヌス神経毒素(BoNT)の投与を実現するために、片側に投与されたBoNTが両側性の鎮痛効果を生じるメカニズムを解析する。これまでの研究により、片側に投与されたA型ボツリヌス神経毒素(BoNT/A)が非投与側でも鎮痛効果を発揮することを明らかにしたが、本課題では他の血清型のBoNTの鎮痛効果および両側性の鎮痛効果も検証して、そのメカニズムを解析する。

研究実績の概要

ボツリヌス菌の産生するボツリヌス神経毒素(BoNT、抗原性によりA-G型に分類)は神経筋接合部において開口分泌に関わるSNAREタンパク質を切断することによりアセチルコリンの放出を阻害して弛緩性麻痺を引き起こす。この作用を利用して不随意の筋収縮を伴う運動神経系の疾患の治療に用いられてきた。近年種々の痛みにも有効であることが明らかとなったが、BoNTの鎮痛効果のメカニズムについては未解明な点も多い。また、BoNTの鎮痛効果に関する研究のほとんどすべては、A型の神経毒素(BoNT/A)で行われており、他の血清型のBoNTがBoNT/Aと同様に鎮痛効果を示すか否かは分からない。
我々は、これまでに抗がん薬誘発性神経障害性疼痛モデルラットと眼窩下神経を結紮した三叉神経障害性疼痛モデルを用いて、片側に投与されたBoNT/Aが両側性の鎮痛効果を発揮することを明らかにし、蛍光標識されたBoNT/Aの重鎖C末端側領域(BoNT/A-Hc、神経細胞結合ドメイン)を用いてそのメカニズムの解析を行っている。本課題でB型およびE型ボツリヌス神経毒素(BoNT/B, BoNT/E)の鎮痛効果を解析するために、本年度は蛍光標識BoNT/B-HcおよびBoNT/E-Hcの作製を行った。N-末を特異的に蛍光標識できるように設計されたBoNT/B-HcおよびBoNT/E-HcをGlutathione S-transferase(GST)融合タンパク質としてそれぞれ大腸菌で発現させて、Glutathione Sepharoseでアフィニティー精製した。GSTタグを除去後、BoNT/B-Hc、BoNT/E-HcをAlexa Fluor-488で蛍光標識した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初年度に予定していた疼痛モデルラットでのBoNT/BおよびBoNT/Eの鎮痛効果、両側性の鎮痛効果の検証は行わなかったが、二年目以降に予定していたBoNTの移行性を解析するためのツールである蛍光標識BoNT/B-Hc、BoNT/E-Hcを作製することが出来た。

今後の研究の推進方策

BoNTの移行性を解析するための蛍光標識BoNT/B-Hc、BoNT/E-Hcを作製することが出来た。しかし、種々の解析を行うには十分な量とは言えないので、大腸菌での組換えタンパク質の発現条件を検討するとともに、スケールアップを行って、解析に十分な蛍光標識BoNT/B-Hc、BoNT/E-Hcを得る。そして、各血清型の蛍光標識BoNT-Hcをラットに投与し、各組織への移行性を比較検討する。また、疼痛モデルラットを用いて、BoNT/BおよびBoNT/Eの鎮痛効果、両側性の鎮痛効果を検証する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 口腔顔面痛に対するボツリヌス毒素効果メカニズム2024

    • 著者名/発表者名
      松香 芳三、山本 由弥子、Raman Swarnalakshmi、生田目 大介、岩浅 匠真、大倉 一夫
    • 雑誌名

      日本口腔顔面痛学会雑誌

      巻: 16 号: 1 ページ: 21-24

    • DOI

      10.11264/jjop.16.21

    • ISSN
      1882-9333, 1883-308X
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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