研究課題
基盤研究(C)
腫瘍関連抗原は一般に免疫原性が低く、抗腫瘍免疫が誘導されにくい。一方生体では、結核菌などの細胞内寄生菌やウイルスの感染に対しては細胞性免疫が効率よく惹起される。これは、「抗原性の高い微生物抗原の存在」とともにパターン認識受容体が微生物の共通分子を検出して「サイトカインを分泌」するためである。本研究では、結核菌抗原ESAT-6をもつ細胞外小胞、およびアデノウイルス由来のインターフェロン誘導低分子核酸、VA-RNAを内包する細胞外小胞をそれぞれ調製し、疑似感染状態を人工的に構築することで抗腫瘍細胞性免疫を惹起し、高い抗腫瘍効果を引き出す安全性の高い細胞外小胞製剤の創製を試みる。