研究課題/領域番号 |
23K11869
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
村松 千左子 滋賀大学, データサイエンス学系, 教授 (80509422)
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研究分担者 |
大岩 幹直 独立行政法人国立病院機構(名古屋医療センター臨床研究センター), その他部局等, 医長 (50649697)
西村 理恵子 独立行政法人国立病院機構(名古屋医療センター臨床研究センター), 未登録, 医長 (70416478)
川崎 朋範 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (90456484)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 乳がん / 深層学習 / 最適化医療 / サブタイプ分類 / 浸潤がん / サブタイプ |
研究開始時の研究の概要 |
乳がんは女性に起こるがんの中で最も罹患率が高い.乳がんによる死亡率低下には,早期発見と適切な治療が非常に重要である.特に日本では,他のがんと比較して罹患年齢のピークが低いため,再発リスクを抑え健康寿命を延ばすことが強く望まれる. 乳がんの診断はマンモグラフィと超音波検査,MRI検査,生検結果等を総合的に判断して行われ,がんと診断された場合,タイプにより最適な治療法の実施が検討される.一方で非浸潤がんに対しては術前化学療法が不適用となるため,鑑別診断が必要である.本研究では確定診断までの時間短縮や患者の心理的かつ経済的負担軽減のために,診断画像におけるサブタイプや浸潤性の予測モデルの検討を行う.
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,乳がんの最適化医療に向けた画像診断の精度と効率向上のために,マンモグラフィや超音波画像等から浸潤がんと非浸潤がんを分別する手法とサプタイプを予測する手法を検討することである.また,将来的に生検時にリアルタイムで最適な組織採取位置を提案できるシステムを目指して,不均一性腫瘍の局所的評価が可能であるかの検討も行う. 本研究目的のためには,同一患者のマンモグラフィ,超音波画像,MRI画像と病理診断情報の揃った質の良い大規模なデータベースが必要である.我々はこれまでの研究で収集した初期検討用のデータベースを所持していたが,まだ十分な症例数とはいえない.今年度は新たに120例を追加し,病変位置や病理診断等のラベルの作成,マンモグラフィと超音波画像上の病変が存在する局所領域の切り出しなどの前処理を行った. これまでの検討では病変領域を一律のサイズにリサイズした画像を用いて分類モデルの構築を行っており,全体の形状情報は得られるものの,局所情報が反映されていない可能性があった.そこで,局所的な情報を用いたサブタイプ分類手法を検討するために,新しいモデルを提案した.グローバルモデルに対し,わずかではあるが精度の改善を確認し,国際学会で発表した. 来年度はさらに症例を追加し,データベースの充実を図る.また,局所領域モデルの改善を行い,グローバルモデルと組み合わせて分類予測の精度向上を目指す.さらに,深層学習モデルとテクスチャ特徴量(Radiomics解析)を組み合わせたモデルについても検討を行う予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
名古屋医療センターからのデータベースの構築は順調に進んでいる.埼玉医療センターのデータの整備にやや時間がかかっている.得られたデータから解析をはじめ,モデルの初期検討等は概ね順調に進んでいる.
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今後の研究の推進方策 |
データベースの構築については共同研究者と連携して引き続き取り組む.埼玉大学国際医療センターのデータの整備については専門家の協力が得られるか検討する. モデルの検討は並行して進めていく.超音波画像の局所的情報の解析についても病理医と連携して検討を行う.
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