研究課題/領域番号 |
23K11905
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
石原 量 順天堂大学, 医学部, 准教授 (30633507)
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研究分担者 |
小城原 傑 昭和大学, 医学部, 助教 (90773549)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 表面機能化自律駆動マイクロチップ / UVグラフト重合法 / 3Dプリンター / 細胞外ベシクル / その場診断 / 乳がん |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,血液などの体液中に含まれるバイオマーカーをその場で検出して病気の発見や治療効果の予測などを行う“その場”リキッドバイオプシーの確立をめざす。そのためにバイオマーカーを簡便・迅速に検出可能な,申請者がこれまで開発してきた表面機能化自律駆動マイクロ流体チップ(SF-PF microchip)をさらに発展させる。これまでのSF-PF microchipで課題であった検出感度および操作性を向上させるために,具体的には太さや形状を最適化した柱型のSF-PF microchipを作製し,バイオマーカーを,これまでの簡便・迅速性を損なうことなく高感度かつ高操作性で検出できることを実証する。
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研究実績の概要 |
本研究は,がんをはじめとする様々な重篤な疾患の“その場診断手法”を確立するために,申請者が開発してきた,持ち運び可能な「表面機能化自律駆動マイクロ流体チップ」を改良し,バイオマーカーの裸眼および高感度検出をめざすものである。今年度得られた成果は以下の2つである。
(1)これまで開発してきた表面機能化自律駆動マイクロチップの改良として,まずマイクロチップの基材としては,検出感度を1桁以上向上することに成功した流路の一部に狭窄した部分を持つポリジメチルシロキサン製のマイクロチップを引き続き利用した。つぎに,細胞外ベシクルの検出部位までのマイクロ流路内壁にUVグラフト重合法を利用して非特異的吸着を抑制するグラフト高分子鎖を付与した。検出部位にはこれまで通り細胞外ベシクルを特異的に捕捉するための抗体を固定した,これらの工夫によって,検出部位に到達するまでの細胞外ベシクルの損失を抑えることに成功し,これまでよりも高感度で細胞外ベシクルを検出することに成功した。この成果は,国際学会 The 13th SPSJ International Polymer Conference (IPC2023)において発表した。さらに本成果を発表の一部として,次の3つの招待講演(第7回バイオ工学研究交流会,第72回高分子討論会,千葉県分析化学交流会)においても発表した。
(2)本研究課題でポンプを必要としないマイクロ流路へのサンプル通液に利用しているポリジメチルシロキサンのガス透過性に着目した共同研究を実施し,この成果を国際学会Composites 2024 International Conferenceにおいて発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
バイオマーカーの高感度化に関しては,流路の一部分に狭窄した部分のあるマイクロチップに対して部分的にUVグラフト重合する方法を確立し,損失を抑えた細胞外ベシクル捕捉を実現することによって,がんのその場診断が期待できる検出感度が得られたことから,研究は概ね順調に進んでいると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
まさに本研究課題の中心である,今年度得られた細胞外ベシクルの高い検出感度を損なうことなしに,血清など生体サンプルを通液しても流路が詰まることのない表面機能化自律駆動マイクロチップの作製をめざし,3Dプリンターを利用したマイクロチップ鋳型作製に注力する。
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