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アルツハイマー病の早期リスク評価を志向する電気化学センサの血漿試料への応用

研究課題

研究課題/領域番号 23K11910
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分90130:医用システム関連
研究機関甲南大学

研究代表者

藤井 敏司  甲南大学, フロンティアサイエンス学部, 教授 (80271518)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワードアルツハイマー病 / アミロイドβペプチド / 電気化学 / バイオセンサ / 電気化学センサ / ペプチド / 早期診断 / バイオセンサー / 診断装置
研究開始時の研究の概要

アルツハイマー病(AD)の早期リスク評価を可能とする電気化学センサの開発を行なっている。ADの原因物質と考えられているアミロイドβ(Aβ)は血液中にも含まれており、血液中のAβ量はAD発症の良いバイオマーカとして考えられている。本研究では、比較的安全に採取できる血液中に含まれるAβを簡便・迅速・高感度・ハイスループットに測定できる測定系の構築を行なっており、補助事業期間では、課題となっている血液中の夾雑物質の影響の排除を検討する。

研究実績の概要

アルツハイマー病は日本のみならず世界中で多数の人々が罹患している認知症の一種である。最近、従来処方されてきた認知症状遅延薬の4種類に加え、新しい薬であるレカネマブが承認され、使用され始めている。レカネマブは従来よりも効果が高いとされるが、同じく進行遅延薬であり、その投与は初期患者に限られるため、アルツハイマー病に対する早期の診断がますます求められている。これまでにもアルツハイマー病の診断法が開発されてきているが、費用が高額、操作が煩雑、侵襲的であるなど、多くの人々を対象にリスクを評価できるようなスクリーニングに適した方法ではない。
そこで、本研究では、簡便・安価・非侵襲的なアルツハイマー病の早期リスク評価系の構築を目的とし、アルツハイマー病の原因物質と考えられているアミロイドβペプチド(Aβ)を、血液を試料として電気化学的に検出する方法論の開発を行なっている。
本手法の鍵となるのは、我々が独自に開発したAβの凝集を促進するペプチド(AFPP)で、このAFPPを電極上に修飾し、そこにAβを凝集させて定量化し、その変化からアルツハイマー病の発症リスクを早期に評価しようとするものである。
本年度は、これまでアミノ酸40残基からなるAβ40のみを測定対象としていたが、Aβ40と並んで血液中の主成分である42残基のAβ42を測定対象として研究を行った。Aβ42はAβ40より自己凝集性が高く、実験のしにくさからこれまで対象としてこなかったが、研究の結果、Aβ42もAFPP上に凝集し、またその凝集性の高さからAβ40よりも低濃度まで測定可能なことが分かった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度のメインテーマは、血漿試料中の夾雑物質の影響を排除することであったが、研究実施担当者が期中に不在となり、修飾電極の被覆剤による夾雑物質の影響排除効果に関するデータ収集に遅れが発生した。別に並行して進めていたAβ42の測定の可否に関する研究については、当初の予定よりも実施解析等が進展したため、総合的に「やや遅れている」との評価とした。

今後の研究の推進方策

今後は、遅延している夾雑物質の影響排除の研究を新しい研究実施担当者と進めるとともに、Aβ40とAβ42の共存系に対する測定、また以前行っていた銅イオンを用いた定量法の更なる高感度化を進めていく。
夾雑物質の影響排除に関しては、アルカンチオールやウシ血清アルブミンなどによるブロッキングを試みる。また、銅イオンを用いた方法の高感度化については、測定条件の最適化や金ナノ粒子による電極表面積の拡張などを試みる。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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