研究課題/領域番号 |
23K11951
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90150:医療福祉工学関連
|
研究機関 | 学校法人文京学院 文京学院大学 |
研究代表者 |
鈴木 里砂 学校法人文京学院 文京学院大学, 保健医療技術学部, 准教授 (50781035)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2025年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
|
キーワード | 転倒予測 / 習熟度 / 視線追跡 / 動作分析 / 医療専門職教育 / 転倒予防 / 専門職教育 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,研究期間内に下記に示す2点のポイントを段階的に明らかにする. 1)歩行時の転倒予知視線測定システム構築を行い,現実空間での熟練療法士の介助歩行時の転倒予知時の視線軌跡記録,経験の浅い療法士,養成校学生の視線軌跡記録を行う.臨床経験と視線軌跡の変化の関係を調査する. 2)転倒予測学習のためのプロトタイプ視線追跡教育ツール開発:モデル視線の注視点追尾 の3次元空間での練習と,視線軌跡フィードバック学習効果の検討を実施し,臨床場面での転倒予測への円滑な移行を目指す.
|
研究実績の概要 |
2023年度は,介助歩行時の療法士の視線に着目し,臨床経験年数によって歩行観察時に記録された視線軌跡パラメータに,経験年数により差が認められるかを検討し,経験による動作観察よび転倒予測能力の要因を調査することを目的として研究を開始した.視線測定システム構築を行い,理学療法士の経験年数別 の介助歩行時の視線軌跡記録を行い,臨床経験の長さの違いによる視線軌跡の変化を調査する予定であった.視線測定システム構築は予定通り進捗し,プレ実験も実行できた.しかしながら,所属機関にて感染対策を再考した倫理申請の必要性が生じ,承認まで半年が経過してしまったこと,また,実験参加者のリクルーティングに難渋し,さらに,参加予定療法士の所属先での感染拡大が起こったため,実験予定を急遽変更することが重なり,最終的に,2023年度後半に測定が可能となった.対象者は,自由意思に基づき研究に協力した理学療法士27名,臨床経験年数は8.3±4.8年であった.模擬患者の見守り歩行(10mを1往復)中の対象者の視線軌跡を記録,検討した。測定データは、両眼合成角度偏差,両眼移動速度平均であった.結果は,経験年数6年目以上と未満の両眼移動速度は有意な差が認められた,両眼合成角度のX軸・Y軸偏差では有意差は認められなかったが、6年目以上の方が両軸とも偏差が小さい傾向が認められた.今回,経験年数による違いは確認できたが,同じ経験年数でも差異が生じているため,今後は,自由記述アンケートの分析と照会しながら特徴を解析していく予定である.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
臨床現場での各種感染症の感染拡大と,それに応じた倫理申請の必要性が生じたこと,また,実験参加予定者の臨床所属先での感染拡大が数回起こったため,実験予定を急遽変更する必要性があった.それに伴い,実験実施の度重なる予定の変更があり,研究課題の進捗が若干遅れた.
|
今後の研究の推進方策 |
2024年度は,得られた知見について学会発表を行うとともに,平地歩行だけでなく,階段昇降についても検討する予定である.今後,予期せぬ各種感染拡大の影響で被験者数が少なくなったとしても,収集できたデータ数にて詳細に結果を検討していくことも考慮している.
|