研究課題/領域番号 |
23K11985
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90150:医療福祉工学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
杉田 学 順天堂大学, 医学部, 教授 (20322414)
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研究分担者 |
大山 太 東海大学, 医学部, 准教授 (30398531)
小松 孝行 順天堂大学, 医学部, 准教授 (70621928)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2026年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 人工呼吸器関連肺炎 / カフ圧自動制御 / 働き方改革 / 遠隔医療 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は現在手動で行われているICU患者のカフ圧制御を、自動カフ圧コントローラーを用いることにより合併症発生を抑えられることを明らかにして、医療従事者の安全性や効率性に優れた標準的手法であることを示すことである。そのために次のことを明らかにしていく ① 手動と自動カフ圧コントローラーによる気道内圧の比較 ② 手動と自動カフ圧コントローラーによるVAP発生率の比較 ③ 実験モデルによる不顕性誤嚥のリスクとエアロゾル発生の量的評価 ④ 医療従事者の負担軽減と医療経済学的な効果
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研究実績の概要 |
本研究の目的は現在手動で行われているICU患者のカフ圧制御を、自動カフ圧コントローラーを用いることにより合併症発生を抑えられることを明らかにして、医療従事者の安全性や効率性に優れた標準的手法であることを示すことであるが、実際に臨床現場で使用されている自動カフ圧コントローラーは様々な種類が存在することがわかった。その制御アルゴリズムについては、まだ各社から公表されていない。そのため、本研究では一社の製品に限らず自動カフ圧コントローラーの種類による気道内圧の変化から調べることを強いられた。その上で目的に示した①手動と自動カフ圧コントローラーによる気道内圧の比較を行った。
メドトロニック、テクノサイエンス、ハミルトン、村田製作所、アイエムアイ、以上5社の自動カフ圧コントローラーを比較して、その制御を調査した。挿管チューブとと各自動カフ圧コントローラーを接続し、圧力の変化を測定した。また膨らんだカフチューブをスムースボア内に押し込み擬似的高圧状態の圧力変動を測定した。その結果、急激な加圧と減圧時に大気開放してしまう機種があるため、この様な機種ではカフ上の貯留物が気管内に流入する可能性があることがわかった。減圧までに最長20秒かかる機種もあるため、この様な機種ではカフによる物理的な気管損傷の可能性があることが示唆される。
研究の内容は第51回日本集中治療医学会総会・学術集会で発表した。この結果について論文化を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
手動と比較する自動カフ圧コントローラーの機種を選定するために、各社のアルゴリズムに基づく制御方法とカフ圧の挙動について研究した。この研究については必要なものなので、順調とも言えるが、本研究は①手動と自動カフ圧制御による気道内圧変化の比較、②自動カフ圧コントローラーによるVAP発生率の評価、までを2年目に行う予定でいるため、次年度に行う研究が多くなりそうである。実際に対象となる患者は十分いるので、今後研究をスピードアップ出来ればと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、研究計画に基づいて、①手動と自動カフ圧制御による気道内圧変化の比較、②自動カフ圧コントローラーによるVAP発生率の評価について、研究を進める。時間的な余裕があれば、新たに発売された自動カフ圧コントローラーについてその制御アルゴリズムの違いについて、比較検討していきたい。
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