研究課題/領域番号 |
23K12021
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01030:宗教学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤井 修平 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 研究員 (70974468)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
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キーワード | 宗教概念批判 / 社会調査 / 宗教心理学 / 宗教社会学 / 宗教学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、宗教研究の分野における宗教概念批判の展開と宗教認知科学・宗教心理学の発展という背景を踏まえ、「宗教概念批判を経てもなお、宗教の概念を用いることは可能か」という問いを立てる。その問いの下で、社会学・心理学的調査研究においてこれまで日本語の「宗教」がどのように理解されてきたかを明らかにすることを目的としている。 この目的を達成するため、本研究では(1)宗教に関する質問紙調査の収集、(2)宗教に関する質問紙調査のデータベース化と公開、(3)宗教に関する質問紙調査の分析と国際比較の3つの方法を用いる。
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研究実績の概要 |
本研究は、「宗教概念批判を経てもなお、宗教の概念を用いることは可能か」という問いの下で、社会学・心理学的調査研究においてこれまで日本語の「宗教」がどのように理解されてきたかを明らかにすることを目的としている。 そのための方法として、(1)宗教に関する質問紙調査の収集、(2)宗教に関する質問紙調査のデータベース化と公開、(3)宗教に関する質問紙調査の分析と国際比較の3つの方法を計画したが、本年度はこのうち(1)と(2)を実施した。 研究計画に従い、(1)宗教に関する質問紙調査の収集として、既存研究等を参照するとともに論文の検索を行い、これまでに実施された宗教に関する質問紙調査の研究をリストアップし、その収集を行った。その結果、論文293、世論調査等107、図書73がリストアップされ、このうち論文と世論調査は国会図書館を利用して該当する資料のコピーを行い、ほぼすべての資料を入手することができた。 続いて(2)宗教に関する質問紙調査のデータベース化と公開として、収集した論文の整理を行った。それぞれの論文について質問紙調査を行っているか、質問項目が記載されているかを調査し、それに加えて調査対象や何についてを尋ねる質問なのかという点も調べた。その結果は表にして保存してある。 これにより、日本でこれまで実施された宗教に関する質問紙調査の一覧が得られた。今後はこの成果をもとに、それぞれの質問紙調査において用いられている質問項目の記録とその分析、データベース化を行い、研究成果を発表する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は全体の研究計画の内でも最も労力を必要とする、宗教に関する質問紙調査のリストアップと個々の研究の収集をほぼ完了させることができ、なおかつ第2段階である収集した資料の分析にまで作業が進んだ。 この点を踏まえると、現在までの進捗状況はおおむね計画通りであり、順調に進展しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
今年度の研究において、研究計画のうち(1)宗教に関する質問紙調査の収集は完了し、(2)宗教に関する質問紙調査のデータベース化と公開、(3)宗教に関する質問紙調査の分析と国際比較を残すのみとなった。 今後はまず研究計画(2)として、収集した質問紙調査の情報を整理し、データベースとして公開可能な形へと整えて、ウェブ上での公開を準備する。 それと並行して、研究計画(3)として、収集した資料のそれぞれの質問紙調査において用いられている質問項目を記録し、その内容を分析することによって、「社会学・心理学的調査研究においてこれまで日本語の「宗教」がどのように理解されてきたか」という問いへの回答を試みる。 本研究によって得られた成果をまとめ、日本宗教学会、「宗教と社会」学会等の国内学会および国際学会において発表するとともに、「日本の社会調査において『宗教』はどのように理解されているか」に関する論文としてまとめ、『宗教と社会』誌に投稿することを計画している。
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