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アメリカ改革派ユダヤ教を中心とした「リベラルなシオニズム」:その形成過程と展開

研究課題

研究課題/領域番号 23K12026
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分01030:宗教学関連
研究機関同志社大学

研究代表者

石黒 安里  同志社大学, アメリカ研究所, 助教 (40802583)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2026年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードシオニズム / アメリカ・ユダヤ人 / ユダヤ教 / 改革派ユダヤ教 / Stephen S. Wise / リベラル / リベラリズム / イスラエル / リベラル/リベラリズム / スティーブン・S・ワイズ
研究開始時の研究の概要

本研究は、シオニズムに親和的なアメリカの改革派ユダヤ教徒の一部のあいだで、いかに「シオニズム」と「リベラル」という概念の融合が展開され、受容されてきたのか、その背景を歴史的に明らかにすることを目的としている。具体的には、改革派のラビとしてキャリアを開始したスティーブン・S・ワイズ(Rabbi Stephen S. Wise, 1874-1949)の独自のユダヤ教理解(リベラルなユダヤ教)とシオニズム解釈を中心に分析を進める。さらに現在、シオニズムに親和性を示している人物にインタヴューを行なうことで「リベラルなシオニズム」の系譜について検証する。

研究実績の概要

本研究課題は、アメリカの主に改革派ユダヤ教の流れを汲む一部のあいだで、「シオニズム」と「リベラル」という概念がいかに融合したのか、その歴史的背景を明らかにすることである。同テーマは、「20世紀アメリカ・ユダヤ思想家からみるシオニズム思想:その批判と受容の変遷史」(課題番号:18K12210)で残った課題をさらに発展的に深化させるものである。
今年度は本研究課題の初年度に当たるため、インプットを重点的に実施した。COVID-19によるパンデミック以降実施できていなかった米国での資料調査を再開することができ、本研究課題に必要なマイクロフィルムや入手困難な古書の閲覧を実施するとともに、前研究課題において、未収集であった資料にアクセスできた。今年度は主に、ユダヤ学の分野における、1920年代から1940年代の「リベラルなユダヤ教」に関連するテーマのマイクロフィルムや古書を重点的に閲覧し、必要な部分を収集した。一次史料に関しては、アメリカにおける「リベラルなユダヤ教」の形成に大きく関係しているStephen S. Wiseに関する未収集のマイクロフィルムを調査した。
また、2023年4月30日にCenter for Jewish History(ニューヨーク)で開催された、“Zionism and American Jews: Bringing Us Together and Pulling Us Apart”と題するシンポジウムに対面で参加し、登壇者のパネルを聴講したのち、参加者との交流を通して、現在の「リベラルなシオニズム」に関して意見交換を行った。
アウトリーチとして、2024年2月に同志社東京講座の枠組みで「アメリカ・ユダヤ人の視点からみる現在のイスラエル・パレスチナ情勢」と題して報告した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画では、2024年2月から3月にかけてハイファ大学(イスラエル)のThe Ruderman Program for American Jewish Studiesに所属する研究者らのもとで直接指導を受け、現地での資料調査を計画していたが、現在の円安の状況により研究費が予想以上に要することになり、滞在費を賄うことが困難であったこと、また2023年10月7日以降のイスラエルの情勢を鑑み、現地調査を見送った。研究計画調書の予定通りには進まなかったものの、現地に滞在しなくともメールなどオンラインツールを通して、適宜、知見提供を受けることは可能であるため、研究遂行に関して大幅な遅れは生じていない。
資料収集に関しては、今年度は別用務と合わせて渡米する機会が三度あり、中でも本研究課題に関しては、5月に5日間、8月に一週間、資料収集に着手できた。
また次年度に開催されるThe 40th Annual Conference of the Association for Israel Studies(The European Association of Israel Studiesとの合同開催)での報告が受理されており、「おおむね順調に進展している」と判断した。

今後の研究の推進方策

引き続き円安の影響によっては、資料調査の滞在期間を当初の計画より大幅に短くする必要がある。また当該研究分野の古書(1980年代以前に出版された書籍)の入手が困難な状況ではあるが、その分、現在入手できている二次文献や収集した一次史料の精読に時間を費やし、論文の完成を目指したい。
次年度は、アメリカにおける「リベラルなユダヤ教」の形成に同時代(1920~1940年代)のアメリカのリベラリズムの影響がどの程度あったのかに焦点を当てて分析する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2024 2023 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 2件) 学会発表 (4件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 「ユダヤ教とLGBTQ――現代アメリカにおける挑戦」(個人研究助成研究報告書)2024

    • 著者名/発表者名
      石黑安里
    • 雑誌名

      『ジェンダー研究』

      巻: 第26号 ページ: 198-201

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 「シンポジウム アメリカとユダヤ人――21世紀からの検証:解題」2023

    • 著者名/発表者名
      石黑安里
    • 雑誌名

      『ユダヤ・イスラエル研究』

      巻: 第37号 ページ: 26-26

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] 「CBSTの事例から考える現代アメリカ社会におけるユダヤ教の実践―LGBTQに開かれた「伝統」の解釈―」2024

    • 著者名/発表者名
      石黑安里
    • 学会等名
      科研費基盤B「世俗化と風紀に関する宗教・地域間比較:一神教社会を中心に」2023年度(令和5年度)第5回研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 「LGBTQの視点によるユダヤ教の儀礼・伝統・テキストの再解釈:ペサハ(過越しの祭り)を事例に」2023

    • 著者名/発表者名
      石黑安里
    • 学会等名
      日本女性学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 「ユダヤ教とLGBTQ:現代アメリカ社会における挑戦」2023

    • 著者名/発表者名
      石黑安里
    • 学会等名
      東海ジェンダー研究所 個人助成受託者報告会 (2022年度採択者)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 「話題提供:ユダヤ学からみたルイス・D・ブランダイス像とブランダイスにとってのユダヤ・アイデンティティ」2023

    • 著者名/発表者名
      石黑安里
    • 学会等名
      第4回アメリカ憲法の理論と実践に関する研究会(共催:同志社大学アメリカ研究所第28回コロキアム)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [備考] researchmap「石黒安里」

    • URL

      https://researchmap.jp/a_o_ishiguro

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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