研究課題
若手研究
本研究は、近世における「名所」とは何か、またその生成と変容から浮かび上がる、当時の人々の文化的アイデンティティのあり方はいかなるものか、という問いを核心に据えつつ、自分たちの生きる足下に存する物語・歴史を語る近世地誌を文学作品として考究し、そこに各名所を名所たらしめる根拠として引用される詩歌、特に漢詩文・俳諧の分析を通して、近世地誌の文学・文芸作品としての価値や史的意義を明らかにすることを試みる。