研究課題/領域番号 |
23K12096
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
|
研究機関 | 京都華頂大学 |
研究代表者 |
柿本 真代 京都華頂大学, 現代家政学部現代家政学科, 准教授 (40759081)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2026年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | 挿絵 / 美術 / 少年文学 / 巖谷小波 / 武内桂舟 / 博文館 / 児童文学 / 明治期 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、明治期に成立した児童文学が、口絵や挿絵とどのような関係を構築してきたか、またそれらと文が生み出す相乗効果とはどのようなものだったかを問う。とくに作家・巖谷小波(いわやさざなみ)とその挿絵を数多く担当した絵師・武内桂舟(たけうちけいしゅう)の作品を対象に、大人向けの作品と子ども向けの作品における文と絵の関係性を相互に比較することで、子ども向けの作品の口絵・挿絵と文との関係性の特徴を浮き彫りにしていく。これらの作業を通して、近代日本の子ども向け読み物とそれにふさわしい絵が模索され、確立されるまでの道程を明らかにすることが本研究の目的である。
|
研究実績の概要 |
本研究は、明治期の児童文学が口絵・挿絵とどのような関係にあったか、文と絵の相乗効果はいかなるものであったか、そして子どもの読み物のための絵がどのように確立していったのかを明らかにしようとするものである。 近代日本を代表する児童文学作家である巖谷小波とその挿絵を数多く担当した絵師・武内桂舟をおもな調査対象とし、作家が絵師に送った書簡・葉書や、絵師による下絵、編集者の日記などの一次史料を活用しながら、作品が出来上がる過程を解明していくとともに、小波・桂舟のふたりが手掛けた大人向け作品とも比較することで、近代日本の子ども向け読み物とそれにふさわしい絵が模索され、確立されるまでの道程を明らかにしていくことが目的である。 初年度である今年は、巖谷小波が『少年世界』の編集者になる前までのおもに大人向け作品のリスト化・収集と、挿絵の有無、絵師に関する調査を行った。未刊行の小波日記の撮影・収集も完了し、小波・桂舟作品も含んだ博文館「少年文学」叢書の装丁・挿絵の制作過程や異版について検討し、一部を論文にまとめた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度の目標であった基礎資料の収集・整理と、博文館「少年文学」叢書に関する論考を発表することができたため、当初の計画通りに進行していると評価できる。
|
今後の研究の推進方策 |
次年度は、残りの新聞掲載の小説等を収集するとともに、『幼年雑誌』や『少年世界』などの掲載作品と大人向けの小説のそれぞれの絵の役割・効果の比較分析を行い、その成果を学会で発表する予定である。
|