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日本におけるイソップ寓話受容に関する文学史的総合研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K12107
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分02010:日本文学関連
研究機関愛知県立大学

研究代表者

李 澤珍  愛知県立大学, 日本文化学部, 講師 (50961869)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワードイソップ寓話 / 近世文学 / 伊曽保物語 / 出版史 / 写本文化
研究開始時の研究の概要

ヨーロッパを中心に享受されていた欧文イソップ寓話集が初めて日本へ伝来したのは、16世紀後半のことである。その日本語訳本である『伊曽保物語』は、近世の商業出版の成立・発展に乗じ、版を重ねて出版され、広く普及していた。本研究は、西洋由来のイソップ寓話が17~19世紀の日本文学の中でどう展開し、如何なる影響を及ぼし、人々になぜ、どう読まれてきたのかという総合的な視点から、日本におけるイソップ寓話受容の諸相について論究するものである。

研究実績の概要

本研究は、17世紀初頭から19世紀末頃までの日本におけるイソップ寓話受容の諸相について、『伊曽保物語』という日本語訳本を基軸に論究するものであり、そのために設定した主な課題は、次の二つである。一つは『伊曽保物語』の諸本について、悉皆調査に基づく実証的な考究を試み、その普及と流布の実態を解明することであり、もうひとつは『伊曽保物語』の影響を受けている後続の文学作品および文献資料を網羅的に調査・収集した上で、原話との比較検討を通して個々の具体相に迫ることである。
本年度は、主に『伊曽保物語』の諸本および関連資料を調査・収集し、その本文の翻刻作業を進めるとともに書誌学的かつ文献学的分析を行った。周知のように、『伊曽保物語』は9種類の古活字版と1種類の整版本の現存が確認されているが、従来の諸本研究においては、古活字版に比べて整版本に対する関心はそれほど高くなかったように思われる。しかしながら、『伊曽保物語』の享受の範囲が飛躍的に拡大したのは、万治2年(1659)の整版本の出版によるものであると考えられるので、整版本の諸本調査に基づいてその展開について検討を行った。それに加えて、従来あまり注目されてこなかった写本についても検討した。既に書誌調査を行った写本については、諸本間の本文異同を分析し、系統立てを試みた。また、これまで報告されたことのない写本の現存を確認し、該当本の成立とその周辺について考察した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

イソップ寓話関連資料を収集しつつ、『伊曽保物語』諸本の書誌調査および本文の翻刻や系統分析など、基礎的な作業ができている。

今後の研究の推進方策

『伊曽保物語』が後代の文学に与えた影響については、継承と変容の問題に焦点を当てて比較検討を進める。また、これまで調査・分析した内容をまとめ、論文の執筆にとりかかる予定。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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