研究課題
若手研究
本研究は宋代(960~1279)における「琴楽(七弦琴音楽)」の実態について、音楽的な要素はもとより、文化的背景を含めた詳細なる分析をおこない、その芸術的全貌を明らかにすることを期するものである。「ミクロ研究」として一曲一曲について詳細な文献調査・現地調査を行い、作曲背景・思想的背景・文化史的意義、そして文人社会における受容と伝播を考察する。そのうえで単純な宋代音楽の問題のみに留まらず、日本をふくめた東アジアに住まう人々の、古典時代における文学と音楽との文化的関係や、当時のグローバル世界のなかでの音楽的美意識がどのように形成されたかを探ってゆくための「マクロ研究」に繋げてゆく。