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戦後イギリス実験小説家アン・クインにおけるコラージュと全体性

研究課題

研究課題/領域番号 23K12128
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分02030:英文学および英語圏文学関連
研究機関東京理科大学

研究代表者

西野 方子  東京理科大学, 教養教育研究院神楽坂キャンパス教養部, 講師 (00962549)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2028-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2027年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワードアリ・スミス / ヴァージニア・ウルフ / キャサリン・マンスフィールド / コラージュ / モダニズム / アン・クイン / スピリチュアリズム
研究開始時の研究の概要

本研究は、戦後イギリスの実験小説家であるアン・クイン(Ann Quin)の作家としての特徴および彼女の文学史における位置づけを、コラージュという技法と超越的な全体性という主題の分析を通じて問うものである。20世紀初頭のモダニズム作家および現代作家と比較しながら論じることで、クイン研究に寄与するのみならず、20世紀以降のイギリス実験小説の新たな系譜を提示することを目指す。

研究実績の概要

2023年度はスコットランドの現代作家であるアリ・スミスとモダニズムの関係を探ること、そしてコラージュという技法について基本的な概要をまとめる作業を行なった。
前者については、スコットランドの現代作家であるアリ・スミスと、ヴァージニア・ウルフやキャサリン・マンスフィールドといった20世紀初頭のモダニスト作家について、主に視覚的なイメージの描写に着目し、比較及び分析をした。視覚という主題はモダニズムから現代にかけて重要な主題であり、それぞれの作家は、同時代の科学技術(カメラ、インターネット)・文化的事象(映画、SNS)・社会的背景(大戦、ブレグジット)と絡めながら見ることについて描いている。これらの作家の作品は、視覚表現を通じてその時代毎の有り様を映し出す一方で、視覚的イメージが世界を描くための基盤の一つとなり得るという共通の見解を示している。この研究では、スミス、ウルフ、マンスフィールドらの作品に見られる視覚的表現や、「見る」という行為について分析をし、現代の作家であるスミスが、モダニストの取り組んだ「世界をいかに見るのか」という主題を受け継ぎ、現代の主題として提示しているという結論を得た。上記の報告は、日本ヴァージニア・ウルフ協会の全国大会にて行なった(「境界を越える視覚表現──アリ・スミス『春』に見られるウルフとマンスフィールドの痕跡」)。
後者については、コラージュについて、主に文学という領域を論じた先行研究をまとめ、新英米文学会の研究会内で報告をした(「コラージュ技法について」)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2023年度は、現代におけるモダニズム文学の影響や、コラージュという技法について、今後の研究の土台となる研究報告をすることができた。

今後の研究の推進方策

今後、アリ・スミスとモダニズムに関する発表を論文化する予定である。また、コラージュについての先行研究を踏まえ、アン・クインの著作全体をコラージュとの関連から分析する研究も行う。その上で、ヴァージニア・ウルフ、クイン、スミスらの作品を比較し、共通点や相違点を洗い出す。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件)

  • [学会発表] 境界を越える視覚表現──アリ・スミス『春』に見られるウルフとマンスフィールドの痕跡2023

    • 著者名/発表者名
      西野方子
    • 学会等名
      日本ヴァージニア・ウルフ協会 第43回全国大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] コラージュ技法について2023

    • 著者名/発表者名
      西野方子
    • 学会等名
      新英米文学会 2023年度12月例会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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