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性感染症とロシア文学

研究課題

研究課題/領域番号 23K12143
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分02040:ヨーロッパ文学関連
研究機関早稲田大学

研究代表者

安野 直  早稲田大学, 文学学術院, 講師(任期付) (10866958)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
キーワードロシア文学 / 性感染症 / セクシュアリティ
研究開始時の研究の概要

本研究の目的は、梅毒やエイズといった性感染症がロシア文学の作品のなかでどのように表象され、作中で機能しているのかを詳らかにすることである。性感染症は、性労働者やセクシュアル・マイノリティといった、特定のマイノリティ集団に関するステレオタイプを再生産し、差別や偏見を助長するスティグマ的機能を有していた。それゆえ、本研究を通して性感染症の意味付けを批判的に問うことは、周縁化されたセクシュアリティを生きる人々の文化的表象を明らかにするうえで必要不可欠なものであろう。

研究実績の概要

本研究は、梅毒やエイズといった性感染症がロシア文学の作品のなかでどのように表象されているのかを明らかにすることを目的としている。性感染症は、性労働者やセクシュアル・マイノリティといった、特定のマイノリティ集団に関するステレオタイプを再生産し、差別や偏見を助長するスティグマ的機能を有していた。それゆえ、本研究を通して性感染症の意味付けを批判的に問うことは、周縁化されたセクシュアリティを生きる人々の文化的表象を明らかにするうえで必要不可欠なものとなる。
ロシアでは、2013年の「同性愛宣伝禁止法」の制定およびその改正、2さらには2020年の憲法改正、2023年のトランスジェンダーを対象としたいわゆる「性別変更禁止法」によって、セクシュアル・マイノリティの人権が脅かされつつある。それゆえ、性感染症を通して非規範的なジェンダーやセクシュアリティのあり方を問う本研究は、ロシアにおける性的少数者への人権侵害にたいして人文学の領域からアプローチするものである。
本研究は、具体的には、①19世紀頃の梅毒をめぐる医学的言説の調査、②文学作品・雑誌にあらわれる性感染症の言説の精査、③クィア・スタディーズやセクシュアリティ研究を精査することによる理論的枠組みの構築、という三方向から研究を進める。研究は文献調査を中心に進めるが、状況が許せば質的調査を組み合わせていきたい。これらを組み合わせ、研究課題遂行後には書籍として研究成果の出版を目指す。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度は、①19世紀頃の梅毒をめぐる医学的言説の調査および、③クィア・スタディーズやセクシュアリティ研究を精査することによる理論的枠組みの構築を進めることを当初の計画していた。しかしながら、ロシアにおけるセクシュアル・マイノリティをめぐる動向として、いわゆる「性別変更禁止法」の成立など、本研究遂行にあたって重要と考えられる現代的動向を追うことを優先させる結果となった。今後研究計画を再検討し、本研究課題の完遂に尽力したい。

今後の研究の推進方策

2024年度は、①19世紀頃の梅毒をめぐる医学的言説の調査を中心におこなう。ロシアへの渡航が厳しい状況であることから、日本国内の大学図書館に所蔵されている資料やインターネットに公表されている資料を中心に分析する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2025 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 書評と紹介 ボリス・グロイス著、河村彩訳 『ケアの哲学』(人文書院 2023 年)2025

    • 著者名/発表者名
      安野 直
    • 雑誌名

      ロシア文化研究

      巻: 31 ページ: 125-129

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] ロシアにおけるトランスジェンダーと社会2024

    • 著者名/発表者名
      安野 直
    • 学会等名
      EES/UBRJ実社会共創研究セミナー
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] LGBTQからロシア文化の世界へ2023

    • 著者名/発表者名
      安野 直
    • 学会等名
      早稲田大学ロシア文学会春季講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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