研究課題/領域番号 |
23K12184
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
|
研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
古賀 健太郎 福岡大学, 人文学部, 講師 (00910936)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2027年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2026年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
|
キーワード | 語形成 / 競合 / 形態論 / コーパス / フランス語 / 言語学 / 構文文法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではフランス語の事物の命名法における傾向を分析し、採用されやすい語形成プロセスとそうでないものを分類することを目指す。そして、既存の事物名を参照することによって、新しい事物の命名が可能になるという流れがあることを、構文文法のアプローチを援用しながら説明する。 調査の手順としてはまず、複数の名づけが競合している事例をピックアップし、それぞれの出現環境や頻度をコーパスを基に分析する。その上で、分析したいくつかの対象物と同じカテゴリーに属する事物に分析対象を広げ、同様の実例調査を展開する。 これらに加え、補足的な調査としてネイティブ話者へのインタビュー調査も行う予定である。
|
研究実績の概要 |
研究1年目にあたる2023年度は、当初の予定通り、事物の命名に関するいくつかの事例を分析することができた。具体的には、複数の接頭辞が等位接続されているように見える構造としてpre et post-X型の構造をピックアップし、大規模ウェブコーパスを用いてその組み合わせ可能性について調査した。その分析結果については、フランスで9月に開催されたInternational Symposium of Morphology (ISMo)において発表し、海外の形態論研究者からさまざまな助言を得ることができた。 また、命名の際に複数の語形成プロセスが競合する現象についても考察を進め、その成果が共著の論文集として海外で出版されることとなった。その過程において、査読者や編集を担当した研究者から多くの示唆を得ることができた。同書は2024年8月に刊行される予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1年目の計画として当初設定した内容については、分析・研究発表の両面において順調に達成できた。また、語形成上の競合に関する論文については、2024年度中の刊行へと道筋をつけることができた。
|
今後の研究の推進方策 |
今後も当初の予定通りの研究を進めていく計画である。2024年度は過年度に行った分析を他の対象にも広げた上で、事物の命名にどの語形成プロセスが採用されているのか、コーパスを用いた調査・分析を進めていく。 同時に、過年度の発表の成果を論文の形にまとめ、国際的な学術誌に投稿することも目指す。 なお、3年目(2025年度)以降の計画については、2024年度の進捗状況を見極めつつ微調整を行っていく心づもりである。研究発表や論文投稿についてはおおむね当初の計画通りとする一方、各種調査については、その必要性と実施時期を含めて、検討を続けていく所存である。
|