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複眼的視野に基づく可能・当為表現史の研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K12187
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分02070:日本語学関連
研究機関宇都宮大学

研究代表者

三宅 俊浩  宇都宮大学, 共同教育学部, 助教 (20777354)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2026年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワード可能 / 当為 / 必要 / 義務 / 必然 / 複合辞 / 文法史 / 可能表現 / 当為表現 / 条件表現
研究開始時の研究の概要

当為表現の一種である[条件+動詞否定形]型の一群の表現の歴史を明らかにする。これらの「動詞否定形」部が、歴史的に可能表現(の否定形)を有していることに着目し、可能表現がどのように当為表現化するか、当為表現化したことが可能表現の歴史にどう影響するか、といった観点から観察し、可能表現と当為表現を抱き合わせた歴史的研究を行う。

研究実績の概要

日本語当為表現を見渡すと、可能表現が条件節を伴って当為表現化したものが散見される。本研究では、可能表現と当為表現の歴史的関連性について明らかにすることを目的としている。その研究計画に基づき、本年度はカナフをとりあげて「デハカナフマジ」の歴史について明らかにした。
否定条件節デハとカナフマジは、当初はデハで条件を設定し、カナフマジで「不可能である」ことを述べる複文であった。しかし、カナフマジ(不可能)は常に実現が望まれる事態の非実現を述べるため、カナフマジという結果になることを避けようとする心理が働く。カナフマジはデハ節の帰結として起こる事態なので、デハ節それ自体をも避けようとする心理が働くと考えられる。このように、「不可能」という文法的意味が必然的にもたらす語用論的意味が作用し、デハ節の事態を行う必要性の主張へと変化したと考えられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

4か年計画を立てており、全体でカナフ系当為表現、ナル系当為表現、イク系当為表現の歴史を記述することを目的としている。今年度はカナフ系、そのうちデハカナフマジのみをテーマとし論文化した。決して計画以上の進度ではないが、計画よりも遅れているわけでもない。残り3か年で、当初の計画通りに遂行できそうな見通しを得ている。

今後の研究の推進方策

デハカナフマジは二重否定形であるが、前件が肯定形である「(シ)テハカナフマジ」も存在する。今後は前件が肯定形のタイプの記述も進めていく必要があり、その方針はナル系・イク系にも適用できる。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 「デ+カナフ否定」型当為表現の歴史2023

    • 著者名/発表者名
      三宅俊浩
    • 雑誌名

      日本語の研究

      巻: 19 号: 2 ページ: 164-180

    • DOI

      10.20666/nihongonokenkyu.19.2_164

    • ISSN
      1349-5119, 2189-5732
    • 年月日
      2023-08-01
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 当為表現におけるカナフ系からナル系への推移と可能表現史2023

    • 著者名/発表者名
      三宅俊浩
    • 学会等名
      中部日本・日本語学研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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