研究課題/領域番号 |
23K12217
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02090:日本語教育関連
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
陳 秀茵 東洋大学, 国際教育センター, 講師 (70865758)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2026年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 話し言葉 / ハズヨ / ハズダネ / ハズダロウ / 使用実態 / 形式名詞 / 文末表現 / 日本語教育 / 日本語学 / コーパス調査 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は日本語教育における効果的な文法指導法構築を目的とし、形式名詞由来の文末表現を中心に、日本語学習者の「非用」の原因を探ることによって、日本語学と日本語教育の接点を追求する。具体的には、コーパス調査、文法性判断調査、アンケート調査といった複数の研究手法と観点を用いた多角的アプローチにより、日本語母語話者がどのように使っているか、日本語教科書でどのように扱われているか、日本語教師が実際どのように指導しているか、日本語学習者がそれらの形式を習得する上で何が難しいかを明らかにし、「日本語教育のための文法記述」「日本語学に還元できる日本語教育研究」を試み、使用実態に基づいた指導案と改善案を示す。
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研究実績の概要 |
本研究は形式名詞由来の文末表現を体系的・網羅的に調査と分析を行い、その結果を基に日本語教育における実践的な指導案と改善案を示し、日本語記述文法研究と日本語教育研究への示唆を得ることを研究目的とするものである。具体的には、日本語母語話者の使用実態、日本語教育の現場における取り扱い、および日本語学習者の習得状況の三つの側面から形式名詞由来の文末表現を詳細に分析する。 初年度にあたる2023年度は、話し言葉コーパスを用いて用例を収集し考察を行った。また、それらの分析結果を用いて、日本語教科書開発への応用も実現した。主な成果として、論文1本(「話し言葉におけるハズダの使用実態に関する一考察―ハズヨ、ハズダネ、ハズダロウを中心に―」)、教材1件(『実践ビジネス日本語問題集〔聴解・聴読解篇〕スタンダード』)の学術的成果が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年に研究代表者が出産し、産休を取得したため、その間は体調に配慮して一時的に研究活動を休止した。その結果、コーパス調査は順調に進められたものの、予定していた分析作業と研究成果の発表にはいくらか遅れが生じている。現在は研究活動を再開し、計画された目標に向けて取り組んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は、日本語教育における効果的な文法指導法を構築することを目的とし、特に形式名詞由来の文末表現を中心に、日本語学習者の「非用」の理由を探りながら、日本語学と日本語教育の接点を追求する。今後は、計画されているコーパス調査、文法性判断調査、教科書調査を、より詳細な計画に基づいて進める。 コーパス調査では、日本語母語話者と学習者の書き言葉・話し言葉コーパスを用いて、コーパス・ドライブン・アプローチで形式名詞由来の文末表現の使用実態を意味の面と形式の面から明らかにする。文法性判断テストに関しては、研究代表者を含めた複数名の日本語教育関係者やRAに基づいた文法性判断テストを行い、によく使用される意味用法を抽出し、前接語、後接形式、文脈などを分析する。さらに、教科書調査:日本国内外で広く使われている、初級から中上級まで一貫したシラバスで作られた日本語教科書を対象とし、構成要素分析手法により日本語教科書における形式名詞由来の文末表現の実態と選別方法を解明する。また、教科書調査では、日本国内外で広く使用されている、初級から中上級までの一貫したシラバスに基づく日本語教科書を対象に、構成要素分析手法を用いて形式名詞由来の文末表現の実態と選別方法を解明する。
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