研究課題
若手研究
グローバル化に伴う外国人児童生徒の急増は、文科省においても重要課題の1つとなっている。しかし、その対策は日本語教育に軸足があり、外国人研究の知見が反映されているわけではない。そうした状況にありながらも、大阪府の公立高校などでは2001年から外国人生徒の母語教育が積極的に行われ、先駆的な実践が積み重ねられてきた。だが、教育現場では依然として「母語教育が日本人との分断を招く」ことが懸念され、母語の種類にもよるが、外国人生徒の将来展望を強調し、「母語教育より日本語教育」などと結論づける場合もある。そこで、本研究では日本の公教育で行われる母語教育の実態と課題を明らかにし、母語教育のこれからを検討する。