研究課題/領域番号 |
23K12280
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
|
研究機関 | 同朋大学 |
研究代表者 |
手嶋 大侑 同朋大学, 文学部, 講師 (20843147)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2026年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 年官 / 任用国司 / 人的ネットワーク / 除目聞書 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、日本の歴史上、国家・社会のあり方が大きく変わる平安中・後期の社会構造の変化の様相を、中央と地方を繋ぐ人的ネットワークの観点から明らかにすることを目指す。 具体的には、人的ネットワークを復元する素材として、「年官」と「除目聞書」に注目し、これらの分析を通して、中央と地方の関係が平安中期から後期にかけてどう推移したのかを明らかにする。その上で、鎌倉時代への連続性を見据えつつ、平安中・後期における社会の変容過程を具体的に示すことを目指す。
|
研究実績の概要 |
2023年度は、研究計画に沿って、年官の持つ「中央と地方をつなぐ機能」についての分析を進めた。この分析においては、『大間成文抄』『魚魯愚鈔』『除目申文之抄』(宮内庁書陵部図書寮文庫所蔵)などの除目史料に収載されている年官申文の検討を中心に行い、その際、平安中期の地方有力者の肩書に着目することで、年官による推薦と地方有力者の肩書(任用国司など)の関係の解明を目指した。 その成果として、年官による推薦(「望諸国」への推薦の増加)と地方有力者の肩書(本国の任用国司への収斂)はともに十一世紀後半に変化が見られることが判明した。地方有力者が肩書とする任用国司号は年官によって任命された場合が多いことを踏まえると、両者の変化は関係していた可能性が高い。しかし、2023年度には、両者の変化の関係性とその要因を解明することができなかったので、この課題については、2024年度に取り組む予定である。 また、年官の「中央と地方をつなぐ機能」については、本籍地回避の原則や荘園経営との関係も重要であるため、2023年度はそれらに関する発表や文章も発表した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度は、当初の計画の通りに、おおむね進めることができた。
|
今後の研究の推進方策 |
2023年はおおむね計画通りに進めることができたので、2024年度も研究計画に沿って、史料の丁寧な読解にもとづいて進めていく予定である。
|