研究課題
若手研究
本研究は、中国、五代十国期(10世紀)における、中原王朝(いわゆる五代。後梁・後唐・後晋・後漢・後周)とその西方・南方に位置した十国諸政権(特に、前蜀・後蜀や呉・南唐)との外交における具体的な交渉の内容や応酬を解明するものである。研究方法として、国書や使者の手紙、詔勅等の外交関連史料を利用し、その精読と分析を通して、国際関係の実態と時期的な変化を跡付ける。本研究によって、中原を絶対的な中核とする固定的な「天下秩序」が描かれてきた五代十国期に対する認識を改め、動的かつ柔軟な実態を明らかにできると期待される。