研究課題
若手研究
現在、弥生時代の生業研究は食材同定をするための技術研究になっており、本質的な文化や歴史として捉えるための食文化研究とは言えない。そのため、本研究では土器調理に基づいた弥生時代における「コメと魚」の食文化を明らかにすることで、弥生食文化史の構築を目指す。そのために、水田との関係から内陸部での魚食の実態を明らかにする。研究では、土器使用痕から調理パターンを解明し、土器付着炭化物の微細観察と理化学分析を行う。特に、これまで不十分であった炭化物の微細観察はモノの観察を基本とする考古学において重要な分析であり、今後の新たな研究手法を提示するものである。