研究課題
若手研究
現在よりも海水面が低下していた最終氷期にあっても、本州と北海道は津軽海峡で、本州と佐渡島は佐渡海峡で隔てられていた。大陸から本州への人類流入は先行研究の蓄積がある一方、海峡を越えた本州からの流出に関する研究は少ない。人類の渡航技術の発達を知る上でも極めて重要な課題である。本研究では先史時代に本州から海峡を越えて北海道及び佐渡へ移動・流出した人類の到達時期及びその由来地と様相について、発掘調査や石器の製作技術分析及び岩石学的分析によって実証的に解明する。最終的には、両海峡を越えた先史時代人類の移動・流出について、その時期・様相をとらえ、島国である日本列島内における人類拡散モデルの考察を目指す。