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江戸時代人骨を対象とした身体化される格式と格差の考古・人類学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K12311
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分03050:考古学関連
研究機関九州大学

研究代表者

米元 史織  九州大学, 総合研究博物館, 助教 (40757605)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード筋骨格ストレスマーカー / MSMs / 江戸時代 / ストレスマーカー / 階層性 / 身体活動 / 古人骨
研究開始時の研究の概要

本研究の目的は、古人骨の形態、特に筋付着部の発達度分析を用い階層社会における社会的格差の拡大が人間の身体活動の多様性に与えた影響を検討し、モデル化することである。武家を頂点とした階層社会で列島全域が統合された江戸時代の古人骨を対象とする。個人の役割・身分が格式として明確に分離していく過程において、性別や年齢、身分・階層ごとに身体活動の差が男性と女性それぞれでどのようにあらわれるのか、さらに性差と地域性を明らかにする。これにより江戸時代の階級社会で格式や格差がどのように身体化されていたのか、ひいては階級社会の実態に迫ることを目的とする。

研究実績の概要

本研究の目的は、古人骨の形態、特に筋付着部の発達度分析を用い、階層社会における社会的格差の拡大が人間の身体活動の多様性に与えた影響を検討し、モデル化することである。筋付着部の発達度分析とは、骨に付着していた各筋がどの程度発達していたかを検討し、発達していた部位とそうでない部位を明らかにし、体の動かし方を推察することで、生前行っていた身体活動を復元する方法である。主な対象は江戸時代人骨であり、江戸時代の階級社会で格式や格差がどのように身体化されていたのか、ひいては階級社会の実態に迫ることを目的とする。検討する項目は大きく4項目、「武士階層の身体活動の特殊化が他地域にも一般化できるか否か」、「活動の特殊化した専業集団や町人が構成する都市と地方における身体活動の多様性の差」、「女性における身体活動と階層の関連」、「階層社会における性別役割分業」である。
本研究は、古人骨という活動主体である人を研究対象とするがゆえに、身分制の中で人々が性別や職業によってどのように区分されてきたのかを問うことが可能になる。近世の遺跡の発掘があまり盛んではない諸外国では行うことのできない学術的独自性を有するものである。また、本研究成果をモデル化することで、日本列島における階層社会の形成さらには東アジア諸国における国家形成の時代の研究を行う際の参照枠とすることも可能と考える。
まず本年度は福岡を中心とした地方都市とその周辺部の調査を行った。これらの資料はすべて九州大学比較社会文化研究院に所蔵されており、都市と地方の差および男女間の差がどのように表れるのかを検討するための基礎的な資料である。男女差については地方非都市部については一定の傾向が得られており、これらについて今後まとめていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

江戸時代の農民層の人骨の調査を行うことができ、男女間の差について一定の示唆が得られたため。また、CTを用いてストレスマーカーの一種であるハリス線の検討も行うことができたことからおおむね順調に進展していると判断する。

今後の研究の推進方策

本年度は、引き続き福岡県内遺跡出土人骨の調査を行い、男女差について得た結果をまとめていく予定である。MSMsだけでなく、ハリス線などのストレスマーカーの検討も引き続き行っていく。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 近世大野城市域出土人骨の栄養・健康状態に関する検討: ハリス線について2024

    • 著者名/発表者名
      米元史織
    • 雑誌名

      九州大学総合研究博物館研究報告

      巻: 21 ページ: 53-66

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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