研究課題/領域番号 |
23K12325
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分04010:地理学関連
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
宇津川 喬子 法政大学, 文学部, 助教 (20822711)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 海岸侵食 / 海浜 / 砂礫 / 運搬過程 / 山地河川 / 亜熱帯気候 / GIS / 砂浜 / 堆積物 / 河川 |
研究開始時の研究の概要 |
海岸(砂浜)侵食への効果的な対策を提示するには「そもそもどのような過程で海岸が形成され,そして侵食が発生しているのか」を正しく捉えることが必要である.本研究では,既に生活圏で海岸侵食が発生している南太平洋のニューカレドニア本島を事例に,地理学的・堆積学的観点から砂浜の形成過程を捉えることを目的とする.そして,海岸侵食の発生メカニズムの解明および対策の提示を目的とした次の研究課題の基礎情報とする.
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研究実績の概要 |
海岸(砂浜)侵食への効果的な対策を提示するには「そもそもどのような過程で海岸が形成され,そして侵食が発生しているのか」を正しく捉えることが必要である.本研究では,既に生活圏で海岸侵食が発生している南太平洋のニューカレドニア本島を事例に,地理学的・堆積学的観点から砂浜の形成過程を捉えることを目的とし,海岸侵食の発生メカニズムの解明および対策の提示を目的とした次の研究課題の基礎情報とする. 2023年度はGISによる地形解析と(現地の)冬季に現地調査を行った.後述の理由により,現地での十分な調査は実施することができなかったが,西海岸南部における海岸の現状および調査地となりうる海浜および海浜に影響していると思われる河川下流域の現状を確認した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初,調査対象地点として考えていた西海岸の海浜で大規模な養浜および護岸工事が行われていることを現地で確認した.周辺の新たな調査地点を探したが,後述のとおりレンタカーがなく,行動範囲が公共交通機関のあるエリアに限られたことや,サメ出現による海浜への立入規制もあり,調査の計画に支障が生じている.とはいえ,現地のいくつかの海浜で砂を実体顕微鏡で確認しつつ,調査に適当な河川を選定できたことから,次年度の現地調査で挽回は可能と考えている.現地での文献(写真・地図)調査は,図書館の閉鎖や書店の閉店によって困難な状態であった.2023年度は滞在期間不足で訪問は難しかったが,次年度は大学図書館の利用を検討している.
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今後の研究の推進方策 |
冬季(8月)およびまだ確認が不十分な夏季(2月後半~3月)の両時期に現地調査を実施する.ふるいわけによる砂粒子の粒径の変化および粒径区分ごとの砂の組成(主に,生物起源と陸起源の粒子の割合,具体的な鉱物組成)の変化を実体顕微鏡で調べ,海浜を構成する粒子の供給源や供給経路を調べる.また,海岸に影響を与えていると思われる河川の複数地点で砂礫の調査を行い,粒径の分布や岩種組成から海岸に供給される砂粒子の生産過程を把握する. 文献(写真・地図)およびGISによる地形・地質解析に基づいた砂礫の運搬・供給経路の推定ならびに海浜形成に関する予察は短報としてまとめる.次回の現地調査においては大学図書館を訪ね,文献に基づく過去の海浜の様子がわかる写真や地図の捜索を引き続き行う.
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