研究課題
若手研究
本研究は、近年の欧米諸国において登場してきた、性的マイノリティを含むすべての人を受け入れる「包摂的なモスク(inclusive mosque / mosquee inclusive)」の活動に着目し、その空間的戦略と利用者による空間的経験を明らかにしようとするものである。主にフランスにおける「包摂的なモスク」の取り組みを事例に、質的調査を用いてその空間利用実態と特徴を検討し、モスクの運営者・利用者にとっての「空間/場所」認識を明らかにする。世界的に展開される「リベラルなイスラーム」運動に目配りしつつも、フランスに特有の政治経済的・社会的状況との相互作用を重視し、マルチスケールの視点で分析する。