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江戸幕府による地域掌握と開発過程の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K12334
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分04020:人文地理学関連
研究機関九州大学

研究代表者

夏目 宗幸  九州大学, 人文科学研究院, 助教 (50906732)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
キーワード幕府直轄領 / 狩猟場 / 入会地 / 土地利用 / 新田開発 / 御鷹場 / 鹿狩之場所 / 江戸五里四方
研究開始時の研究の概要

本研究では近世の土地開発史を俯瞰し、江戸幕府の農村計画に基づく画一的ば開発要素と、各地域に即した地域的土地開発の要素とを分離・抽出し、分析を行う。明治期の近代測量図に描かれた土地利用は、近現代の農業環境の変化を知る重要な原点として広く利用されてきた。それ故にまたこのことを“所与”として受け入れ、ともすれば前近代における土地利用成立の背景考察を看過する傾向にあった。本研究は、この点に着目し、「迅速測図」や「仮製地形図」に至る近世土地利用の成立過程の一端を明らかにする。

研究実績の概要

新田開発の前提条件を形成したであろう将軍の狩猟と鷹場に関する研究を中心に進められた。その結果、以下のような成果を得た。
まず、今年度における最大の成果は、調査範囲を従来の調査対象から大幅に広げたことにより、家光期における将軍家の狩猟に関与する土豪名主(新田開発の当事者)関連の文書を見出すに至った点である。本研究における前年度までの調査結果をまとめた論文においては、「御鹿狩之場所」という将軍の狩猟場が、武蔵野台地に存在した可能性を提示する所までには至ったものの、あくまで幕府内において共有された認識が明らかになった所に留まっていた。そして、「御鹿狩之場所」が地方において、どのように認識・運用されていたかは全く不明であった。ところが、今回の調査では、幕府内においてのみ認識される存在ではなく、土豪名主(新田開発の当事者)も明確に認識を共有している事が明らかになった。また、こうした名主層が、将軍の狩猟に際して、その準備に奔走していたことを想起する史料も新たに見出すことができている。これらの史料の整理結果に関しては、次年度において公表できる見込みである。そのほか、鷹場内の所領分布に関するGISデータの作成が完了し、分析に進む段まで到達した事も成果の一つとなっている。今後、これらのデータは、古村・新田村とわず、江戸期を通じた幕府による江戸近郊支配と開発の実態の解明に寄与するデータとなる予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

家光期における将軍家の狩猟に関与する土豪名主の存在や、新田開発計画に関与した鷹場関連職能者の人物像に関する調査が当初の計画通り、重要な課題となっており、これを進めている。

今後の研究の推進方策

今後の方針は、新田開発計画以前において行われた将軍の狩猟と土豪名主や鷹場関連職能者の関係性に注目して研究を進めていく予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 将軍の狩猟場と江戸近郊の地域変化2023

    • 著者名/発表者名
      夏目 宗幸
    • 学会等名
      九州大学人社系協働研究・教育コモンズ オムニバスセッション 知の形成史7
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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