研究課題
若手研究
「原住民族」と呼ばれる台湾のオーストロネシア系先住民族の間では、キリスト教が広く信仰されてきた。しかし、キリスト教と一括りにしようとも、その組織や実践のありようには、教派教団で相違があり、そうした相違は信者に意識化され、時として意図的な差異化を生み出してきた。本研究では、エスニック・グループのアミを事例とし、原住民族キリスト教徒を二分するカトリック教会とプロテスタント長老教会との比較から、両教会のアミがそれぞれに見出す「キリスト教徒として生きること」のあり様を探究する。これを通じて、非西洋社会の一地域が示す人が「宗教を選び、信者として生きる」意味と論理を実証的に捉える枠組みの構築を目指す。