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人道ガバナンスにおける調整機関の役割―OCHA、WHO、UNHCR、UNEPの比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K12431
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分06020:国際関係論関連
研究機関神戸大学

研究代表者

赤星 聖  神戸大学, 国際協力研究科, 准教授 (20795380)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2028-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2027年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワード人道ガバナンス / 調整機関
研究開始時の研究の概要

グローバル課題に多様なアクターが取り組む現代において、対立や重複を回避し、一貫した政策を実現するために重要なのは「調整(coordination)」である。本研究は、人道危機対応のガバナンス(人道ガバナンス)における国連人道問題調整事務所、世界保健機関、国連難民高等弁務官事務所、国連環境計画という4つの調整機関が、①グローバルレベルで決定された政策が現場で「実践」される際にどのような役割を果たし、②その「実践」がグローバルレベルの政策にどのように反映されるのか、そのメカニズムを解明し、調整機関の役割に関する新たな理論モデルを構築することを目的とする。

研究実績の概要

グローバル課題に多様なアクターが取り組む現代において、対立や重複を回避し、一貫した政策を実現するために重要なのは「調整(coordination)」である。本研究は、人道危機対応のガバナンス(人道ガバナンス)における国連人道問題調整事務所(OCHA)、世界保健機関(WHO)、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、国連環境計画(UNEP)という4つの調整機関が、①グローバルレベルで決定された政策が現場で「実践」される際にどのような役割を果たし、②その「実践」がグローバルレベルの政策にどのように反映されるのか、そのメカニズムを解明し、調整機関の役割に関する新たな理論モデルを構築することを目的としたものである。
令和5年度(2023年度)は、研究実施計画にしたがい、①理論的文献の調査と暫定的な枠組みの構築、②事例研究のための現地調査をスイス・ジュネーブで行った。この現地調査は、本研究が対象とするOCHAおよびUNHCRに対する聞き取り調査を目的としたものである。
これらの調査の結果として、①WHOによる感染症危機対応を扱った査読論文(日本語)を公刊するなど、前プロジェクトから継続的に取り組んでいた課題に対して一定の成果発表を行うことができた。②国際学会などでUNHCRやOCHAの役割に関する研究の途中経過報告を行い、参加者や討論者から有益なフィードバックを得ることができた。③ジュネーブでの現地調査では、UNHCRおよびOCHAの活動にかかる有益な情報を得ることができたとともに、今後の聞き取り調査にかかるネットワーク構築の手がかりも得ることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

「研究実績の概要」でも示したように、申請時の研究実施計画にそったスケジュールのもとで、令和5年度は順調に研究を進めることができた。このように判断した理由は以下のとおりである。①前プロジェクト(科研費18K12736)からの継続性を意識して、スムーズに研究計画を開始することができたこと、②他所用との関係で期間は短くなってしまったが、スイス・ジュネーブにおける聞き取り調査では、本研究の肝要な点である現場と本部とのコミュニケーションの実際などに関する内容を聞くことができ、そのメカニズム特定にとって大きな情報を得ることができたこと、③学会報告を複数回行い、不断に本研究の方向性を吟味する機会を得たこと、④WHOの感染症危機対応に関する査読論文(日本語)を刊行できたことを挙げる。本研究に関連する原稿はすでに複数執筆中であり、次年度は英文査読誌への投稿をさらに積極的に行っていきたい。

今後の研究の推進方策

「現在までの進捗状況」でも記載したように、本研究は比較的順調に進展している。このペースを維持、そして、加速していくために、今後の研究方策として、とくに令和6年度(2024年度)は以下の点に取り組んでいきたい。①現場での実践(および本部へのフィードバック)という、本研究のメカニズムを解明するための現地調査を実施する。令和6年度は、国内避難民およびベネズエラ移民・難民が多数存在するコロンビアにおける調査の目途が立った。ベネズエラ移民・難民対応は、現場のニーズに対応するために、UNHCRと国際移住機関(IOM)による共同計画が策定されており、重複する任務を持つ2機関の調整という観点から興味深い事例である。また、当初計画のとおり、ウガンダおよびケニアでの現地調査も検討したい。②引き続き、学会報告を継続的に行い本研究へのフィードバックを得る。令和6年度はすでにイギリスでの学会報告が予定されている(6月)。③英文査読誌の投稿など、研究成果の公表に努める。すでに投稿しているものもあるが、本研究の進展を踏まえて、積極的に英文査読誌への投稿を行い、本事業期間中に複数の掲載が実現できるよう計画的に進めていきたい。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件) 図書 (1件) 学会・シンポジウム開催 (1件)

  • [雑誌論文] グローバル・ヘルス・ガバナンスにおける「二重の断片化」―HIV/AIDS、新型コロナウイルス感染症、エボラウイルス病2023

    • 著者名/発表者名
      赤星聖
    • 雑誌名

      国際政治

      巻: 211 ページ: 7-23

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] Transforming humanitarian governance from below? From the perspective of reflexive governance2024

    • 著者名/発表者名
      Sho Akahoshi
    • 学会等名
      緊急人道支援学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 主権国家体制と移動する人々の保護―国連は誰をどのように保護してきたのか2023

    • 著者名/発表者名
      赤星聖
    • 学会等名
      日本国際連合学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] Building transorganizational partnerships beyond intergovernmental organizations (IGOs): Transformation of Global Refugee Governance2023

    • 著者名/発表者名
      Sho Akahoshi
    • 学会等名
      Academic Council on the United Nations System
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [図書] 国際関係論入門2023

    • 著者名/発表者名
      草野大希・小川裕子・藤田泰昌(分担執筆:赤星聖)
    • 総ページ数
      350
    • 出版者
      ミネルヴァ書房
    • ISBN
      9784623095773
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会・シンポジウム開催] 人間の安全保障学会研究大会(JAHSS Annual Conference 2023)2023

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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