研究課題
若手研究
公立学校選択制に代表される多対一マッチング市場設計の議論では、従来学生は学校に対してのみ選好を張り、同級生の顔ぶれを気にしないと仮定されてきた。この仮定は、「同級生」を偏差値・住所・世帯年収等の特徴量の束と見做す限りは問題が無いと考えられてきたが、翻っていじめ、障がい支援、恋人(婚姻)、親友等に係る統計に現れない「知り合い」の重要性が見逃されてきた嫌いがある。本研究では、そのような「知り合い」に対する選好を考慮に入れた上で、望ましい多対一マッチング制度の姿形を理論的に突き止める。