研究実績の概要 |
本研究は,1957(独立)/1963年(建国)から今日に至るマレーシア連邦の経済を対象に, 鉱業・プランテーション農業等の「一次産品」部門とその関連部門(製造業・サービス業, 支援産業等)が経済発展において果たした役割を,商品・産業特性・産業構造の変化と,そ れを可能にした企業家活動や地元の経済的資源(物的・人的資源,知識・技術,社会的力能) に着目しつつ,商品史・産業史・企業家史的観点から解明する。以下、具体的に様々な学会の参加・研究活動を発表する。2023年、研究テーマに関する知識を深め、原稿に対するフィードバックを得るため、海外の学会に出席した。2023年10月、コペンハーゲンで開催されたGSEM/OFDI学会で、マレーシアのゴム製コンドーム会社Karex Berhadの国際化プロセスに関する論文を発表した。そこで、ジャーナル投稿に向けて論文を改善するよう、前向きなフィードバックを受けた。この論文を手直しし、今年の第3四半期までにビジネス誌に投稿する予定である。2024年2月と3月には、ゴム手袋製造とパームオイルに関する研究を続けるため、マレーシアで資料調査を行った。マレーシア証券取引所(Bursa Malaysia)主催のパーム油会議(Palm Oil Conference 2024)に出席し、業界の主要なリーダーたちに会った。RSPOの共同設立者からは、持続可能なパーム油の歴史的発展に関するアーカイブ資料を収集することができた。また、マレーシアのゴム製品製造業に関する研究を続けるため、世界最大のニトリルグローブ会社であるHartalega Berhadからもアーカイブデータを収集した。
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