研究課題
若手研究
本研究は、3つの地域の地主分析と、それら地主と関わりが深い(居所または所有農地が多い)、町村農地委員会文書を用いて、農地改革期の地主経済と、農地の売渡過程を検討する。これらの事例選択理由は、(1)共通点として比較的中規模の地主であること、(2)比較点として地域農業や地主の経営内容で違いがあること、の3点が挙げられる。事例分析と並行して、旧農林省・大蔵省史料と石黒忠篤文書を用いて、農地改革に関する財政金融政策として、農地証券の交付・徴収、農地証券を用いた国策投資会社の構想案である農業開発株式会社設立構想、農地改革に関する特別予算編成と各省の対応を検討する。