研究課題/領域番号 |
23K12591
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分07100:会計学関連
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研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
河瀬 豊 神戸学院大学, 経営学部, 講師 (60805604)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 伏在税 / 暗黙の税 / 住宅借入金等特別控除 / ヘドニック法 / 税務計画 / 住宅ローン控除 / 組織再編成 / 優遇税制 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、わが国での税務計画の分析枠組みを構築すべく、まだ、十分に解明されていない伏在税を中心に実証分析を行う。具体的には、伏在税は存在しているか。存在しているのであれば、いくら、あるいは、何%であるかを実証したい。 この研究が進展すれば、人が税に対して合理的に行動しているのかがわかる。さらに、租税政策の目的が達成できているかを検証することができるだろう。
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研究実績の概要 |
本研究が採択される前に投稿した論文が2023年9月に会計プログレス(日本会計研究学会)に掲載された。これは本基金が交付される前の研究ではあるが、本研究の基礎となるので参考までに紹介する。 住宅借入金等特別控除制度(以下,「住宅ローン控除制度」という。)は住宅購入者を支援することによって持ち家を促進するための制度である。当該制度はその目的を達成しているか。つまり,当該制度による税額控除は住宅購入者がその恩恵を受けているのか,それとも他の者,例えば住宅売却者なのかを明らかにすることを目指した。 実証分析を行ったところ,当該制度が適用される物件はそうでないものに比べて物件価格が高く売り出されている結果を得た。これにより,住宅ローン控除制度の恩恵を受けているのは,住宅購入者よりも住宅売却者である可能性が高いことが示された。 先の実証研究は大阪府の中古戸建住宅を対象としたものである。今年度はこの研究結果の一般化を目指し,必要なデータベースを構築した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究の進捗はやや遅れている。理由はいくつかあるが,主なものは次のとおりである。 ・データベースの購入に時間がかかった。申し込みから納品まで当初、1か月程度であると確認していたが、実際には業者の都合により4か月程度の期間を要した。 ・コロナ禍や人手不足のため,データベース作成のための入力アルバイトの調整に難航した。勤務校では、アルバイトの時給が最低賃金を少し上回るに過ぎない。市場価格に応じた賃金にしなければ,誰もアルバイトに応募してくれず,円滑な研究遂行の妨げになる。 ・研究妨害を受けた。
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今後の研究の推進方策 |
当初の予定どおり、引き続き不動産価格の伏在税を推計するためにデータベースの構築を進める。
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