研究課題/領域番号 |
23K12636
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
高石 啓人 日本大学, 文理学部, 助教 (10772238)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2026年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2025年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | スクールソーシャルワーカー / 教師 / 連携 / スクールソーシャルワーク / 子どもの最善の利益 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的はスクールソーシャルワーカーと教師の連携モデル構築を目指すことにある。スクールソーシャルワーカーの配置は広がっているものの、教師からスクールソーシャルワーカーへの認知にばらつきがあることも報告されている。本研究ではそうした現状を踏まえ、スクールソーシャルワーカーと教師がどのようにすれば、連携しやすくなるのかを検討する。なお、研究を進める際には、子どもの最善の利益が保障されているのかという点を重視する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、スクールソーシャルワーカー(以下SSWr)と教師の連携モデル構築を目指すものである。本年度は、教師がSSWrをどのように捉えているのかを明らかにするために、先行研究やデータの整理を行った。その結果、教師がSSWrに期待している内容や連携に関して感じている困難が明らかになった。教師がSSWrに期待している内容については、福祉機関との連携や家庭へのアプローチが挙げられていた。 教師がSSWrとの連携について感じている困難は、個人に関する課題と制度に関する課題があることが明らかになった。教師個人に関する課題としては、SSWrの認知が進んでいない等である。具体的にはスクールカウンセラーとの違いが分からない等が挙げられていた。しかし、その背景には、自治体が雇用しているSSWrの人数が少なすぎる等、制度的な課題があった。SSWrの雇用されている人数が少ないため、実際に連携する機会が限られていた。また連携が難しい要因としてSSWrの労働環境の厳しさも挙げられていた。SSWrの人数が少ないことにより、SSWrの業務負担が大きくなり、教師と連携する時間がとりにくい等の課題が挙げられていた。SSWr個人に関する課題としては、SSWr個人によって実践にかなりの違いがあることが挙げられていた。その背景には、資格制度や養成制度の課題が考えられた。以上のように、制度設計を踏まえたうえで実践を分析していく必要があると考えられる。こうした点について、今後、検討を重ねていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
調査先との調整がつかず、いくつかの調査が実施できなかったが、先行研究の整理やデータの分析を進めた。また、新たに検討すべき内容も明らかになっため、そちらの検討も行った。例えば、スクールソーシャルワーカーの専門性に関する検討やスクールソーシャルワーカー以外の福祉機関と教師の連携についての検討が必要になった。これらについては、今後も検討を行っていく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
来年度は、調査実施に向け、質問項目を策定していく予定である。具体的には先行研究の収集およびデータの分析を進める。スクールソーシャルワーカーの専門性に関しては、社会福祉学の研究に加え、社会学や教育学等の近接領域からの研究も踏まえて進めていく。教師とスクールソーシャルワーカー以外の福祉機関との連携については、行政・民間を問わず、研究を進めていく予定である。特に教師と社会的養育に関わる機関との連携について検討していく。2023年度に実施できなかった調査については引き続き調整を行う。実施できなかった場合は、代わりの調査を検討する。
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