研究課題/領域番号 |
23K12663
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
篠本 真紀子 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教 (70963148)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ダウン症候群 / DSQIID / リン酸化タウ / アルツハイマー病 |
研究開始時の研究の概要 |
ダウン症候群(DS)患者におけるアルツハイマー病(Alzheimer’s disease:AD) AD(DS-AD)発症の早期診断は困難であった。しかしADの病態修飾治療が確立しつつある今日、DS-ADの早期発見は喫緊の社会的課題となりつつある。申請者はDS-ADの血液診断技術を開発してきた経緯から受診前に早期認知症変化を検出し専門診療に誘導するアルゴリズム開発の重要性を痛感していた。そこで本研究ではAD血液バイオマーカー変化を認知症化のゴールドスタンダードとして利用しDS-AD発症を予測する質問項目を抽出し、自動的に認知症化リスクを判別するプレホスピタルツールを開発する
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研究実績の概要 |
ダウン症候群(Down syndrome:DS)患者におけるアルツハイマー病(Alzheimer’s disease:AD) AD(DS-AD)発症の早期診断は困難であった。しかしADの病態修飾治療が確立しつつある今日、DS-ADの早期発見は喫緊の社会的課題となりつつある。申請者はDS-ADの血液診断技術を開発してきた経緯から受診前に早期認知症変化を検出し専門診療に誘導するアルゴリズム開発の重要性を痛感していた。そこで本研究ではAD血液バイオマーカー変化を認知症化のゴールドスタンダードとして利用しDS-AD発症を予測する質問項目を抽出し、自動的に認知症化リスクを判別するプレホスピタルツールを開発することを目的とする。 開始1年目の成果として既存の質問紙式認知症スクリーニングツールであるDSQIIDとリン酸化タウ濃度の相関を評価することによってDS-ADを特徴づける能力低下を確認することを試みた。その結果として一定数の質問項目がリン酸化タウ濃度との相関がみられることが確認されたが、実際上は有意相関とみられる質問項目は全て年齢調整すると相関が消失した。逆にいくつかの質問、例えば『忘れっぽくなった』、『独り言を言う』などの項目はむしろリン酸化タウ濃度と逆相関を示しており、DS-ADの診断項目として適さないことが明らかになった。以上のような結果から、DSQIID質問項目から質問を抽出して、DS-ADの発症前診断ツールを開発するには限界があることが確認された。 以上の結果より、次年度以降はより質問項目の多い質問指標を導入することによりDS-ADの特徴量を抽出することを計画した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度に予定していた、リン酸化タウ濃度の測定とDSQIIDとの比較については終了した。結果は想定していたものと異なっていたが、アプローチを変えることによって次年度以降の成果につなげることができる。
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今後の研究の推進方策 |
130項目の質問項目を有するSM社会生活能力検査データを全ての対象者において保有しているので、これらのデータ解析を行い、DSの加齢性能力低下の特徴をまず抽出し、DS-ADにおいてどのような質問項目が低下しているのか検証し、新規に質問を再構築するアプローチに変更する。また昨年度実施したDSQIIDに関しては、学会などで報告を行い、同種の研究を行っているグループとのデータ交換を通して、より多数の症例数で解析した場合に有用な結果が得られないか検討を重ねる
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