研究課題/領域番号 |
23K12671
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 東京純心大学 |
研究代表者 |
若林 和枝 東京純心大学, 看護学部, 非常勤教員 (20733520)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 末期がん / 持てる力 / 介護支援専門員 / ケアプラン |
研究開始時の研究の概要 |
末期がん患者の福祉用具利用に関するアンケート調査を行った結果,福祉用具の利用により末期がん患者のADLやQOLの維持・向上がなされていることが明らかになった.一方,訪問看護師,介護支援専門員,福祉用具専門相談員の3職種間の情報共有には他職種に対して,自分が欲しい情報と相手に得て欲しい情報にズレがあるという課題が生じている実態があった.そこで本研究では,自分が欲しい情報と相手に得て欲しい情報,および情報の伝達と共有方法の課題が職種間でどのように異なるのかを検証する.それとともに末期がん患者のADL・QOLの維持向上を目指したケアマネジメントの作成と検証を行う.
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研究実績の概要 |
本研究は、3職種(訪問看護師・介護士支援専門員・福祉用具専門相談員)の情報の伝達と共有の課題を解決し、末期がん患者の「持てる力」を生かしADL・QOLの維持向上を目的としたケアマネジメントの作成と検証を行うことを目的としている。 2023年度は、倫理審査委員会からの承認後に末期がん患者に関わる3職種の情報伝達と共有の課題を明らかにするためにインタビュー調査を行った。その結果、介護支援専門員と福祉用具専門相談員という職種間で、得ていて欲しい情報と提供してもらいたい情報にズレがおきていた。介護支援専門員と福祉用具専門相談員の情報伝達では、介護支援専門員は福祉用具専門相談員に得ていてほしい情報として、「褥瘡の有無」を挙げていたが、福祉用具専門相談員は介護支援専門員から「移動・移乗に介助の有無」を提供してもらいたいと考えていた。福祉用具専門相談員が介護支援専門員から提供して欲しい情報と、介護支援専門員が福祉用具専門相談員に得ていて欲しい情報にズレがみられたことは、職種間連携に必須である患者情報の伝達と共有方法に懸念が残った。さらに介護支援専門員では、「末期がん」の病態の理解や、訪問看護師や福祉用具専門相談員との連携・情報共有について支援の必要性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度にはインタビュー調査を行い、3職種間の自分が欲しい情報と相手に得て欲しい情報のズレ、および情報の伝達と共有方法の課題を分析した。現在は、インタビューデータを分析後、アンケート調査の内容を検討し、現場の介護支援専門員や看護職らから意見をもらい、項目の追加・修正を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
インタビュー調査の内容を質的記述的に分析し、その結果をもとにアンケートを作成中である。全国の末期がんの療養者に関わる訪問看護ステーションや介護事業所・福祉用具貸与事業所を無作為抽出し、専門職等を対象に自記式質問紙調査を実施する。 さらに得られた結果を関連する学会等で発表し、専門的な視点で意見をもらい情報の伝達と共有の課題やケアマネジメントについて検討する。
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