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中国系ニューカマー第2世代の将来展望に関する研究ー大学進学後の経験に着目してー

研究課題

研究課題/領域番号 23K12735
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分09020:教育社会学関連
研究機関LEC東京リーガルマインド大学院大学

研究代表者

劉 昊  LEC東京リーガルマインド大学院大学, 高度専門職研究科, 准教授 (80808220)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード大学進学 / 海外留学 / オートエスノグラフィー / 移民第二世代 / 進路 / 将来展望
研究開始時の研究の概要

本研究では中国系に対する聞き取り調査をもとに、大学での経験と過去の経験がどのように結びつき、意味づけられるのかを考察することで、「経験の場」としての大学がニューカマー第2世代の将来展望に与える影響を明らかにする。ニューカマー研究では大学進学後の経験が論じられてこなかったため、第2世代の進路をめぐる研究に新たな視点を提示できる。

研究実績の概要

本研究は、在日中国系移民を事例に、移民第2世代の大学進学後の経験を考察することを目的としている。初年度である2023年度は、下記のとおり研究を行った。
【①在日中国系第2世代に対するインタビュー調査】
移民第2世代に関する研究では、トランスナショナル進路として海外の大学への進学が指摘されてきたが、進学先における経験については、あまり注目されてこなかった。そこで、本研究では日本人留学生として中国の大学に在籍した経験を持つ中国系第2世代7名に対してインタビュー調査を行った。その結果、かれらが現地学生から向けられる「まなざし」によって「留学生になる」点、「本科生」と「1年間の留学生」の間に生じる互いに対する「まなざし」の違い、いずれの留学パターンでも留学後の将来展望が日本に限定されていく点が明らかになった。なお、日本国内の大学に進学した3名にもインタビューを行っており、2023年度は計10名に対する調査となった。

【②研究代表者の経験に基づくオートエスノグラフィー研究】
近年移民研究でも注目されつつあるオートエスノグラフィーを用いて、移民が創出する場であるエスニック・ビジネス事業所に注目しながら研究代表者である「私」の育ちの過程を分析した。その結果、中華料理店が「私」にとって居場所や家族再結成の場となっているだけでなく、同胞に対する不信感や嫌悪感を抱かせるというネガティブな場としても意味づけられている点が明らかになった。そのうえで、リオタール(1979)の「大きな物語」と「小さな物語」に着目して、エスニック・ビジネス事業所の両義性を指摘した。なお、本研究の成果は中国社会科学院発行の『国際社会科学雑誌』40号に査読付き論文として採択された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

多くの中国系移民と関わってきた経験を活かして、調査対象者の確保がてきているため、順調にインタビュー調査を進められている。2023年度に関しては、中国の大学に在籍する中国系第2世代との関係も構築できた。
また、オートエスノグラフィー研究についても、移民第2世代によるオートエスノグラフィー研究会に参加することで順調に進められている。

今後の研究の推進方策

研究①については、2023年度で行った調査をもとに、2024年度は論文投稿を予定している。また、2024年度も既に日本と中国で10件程度のインタビューを予定しているため、引き続き調査を行う予定である。
研究②については、研究代表者の大学進学後の経験が大きく関わっていることが明らかになっており、その点を考慮に入れつつ引き続き分析を進める予定である。なお、本研究の成果は移民第2世代のオートエスノグラフィー研究会によって執筆される著書で公表する予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] “移民創造的場所”的小叙事ー基于自我民族志的論述ー2023

    • 著者名/発表者名
      劉昊
    • 雑誌名

      国際社会科学雑誌

      巻: 40(3) ページ: 180-187

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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