研究課題
若手研究
データに基づく実証的分析を得意とする教育社会学は、教育格差の実態把握および原因探求に精力的に取り組んできた。ところが「格差は望ましくない」という平等主義的な前提に疑念をもつ者も少なくない。本研究は、「機会の平等」という教育格差研究の規範的前提を、政治哲学の平等理論を援用しながら再検討することを通して、「機会の平等」の意義と限界を明らかにする。加えて、オンライン・サーベイ実験を通して、どのような理由・説明を提示すれば、世論は教育格差是正の必要性を理解しうるのかを明らかにする。